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【改善報告】三角骨障害は本当に手術が必要なのか?5日間の集中治療で完治した話

  • 三角骨障害

症例報告  Top member丸山

 

この記事は三角骨障害に悩んでいた女の子が、

当院の治療で完治に至った経緯を記しています。

 

三角骨障害はバレエダンサーに多くみられる疾患で、

今回の患者さんもバレエ留学でロシアに住んでいる女の子でした。

 

患者は「早く治るのであれば手術がしたい」という考えでしたが、

私の所見では手術をしなくても治るという確信がありました。

 

手術の要否の基準、どこを見て判断しているかなど、

三角骨障害に対する私の考え、想いも書いています。

 

「三角骨障害が唐突に発症」

患者

17歳、女の子、学生

ロシアにバレエ留学中

症状

三角骨障害

来院日

平成30年7月下旬

来院経緯

発症は1ヶ月前。

 

患者はロシア留学から、春休の期間を使って日本に帰国。

日本でもバレエのレッスンを休まず続けていた。

ロシアのバレエスタジオと日本のバレエ教室では、床の材質が違うらしく、

患者は踊りにくさを強く感じていた。

 

そのままレッスンを続けていたが、ある日の練習中、左足の踵に激痛が走る。

ポワントをする度に、踵に電気が走るような痛みが現れ、レッスンを中止。

 

患者は整形外科を受診。

レントゲンを撮影したところ、左足に三角骨を確認。

医師から『三角骨障害』と診断を受ける。

「手術は最終手段で、今はリハビリに通院するように。」との指示。

リハビリ期間中はトゥシューズの使用も中止しなければならず、

患者はバレエシューズでバーレッスンだけをこなした。

 

2週間程リハビリに通い、ストレッチやマッサージを受け、

自宅ではタオルギャザーを行い、足指を鍛えることに専念した。

 

しかし、三角骨障害の痛みは一向に引く気配はなく、

痛みに加えて足関節の伸ばしにくさも感じるようになる。

 

患者は、8月の下旬には東京でバレエのエキシビジョンに出場する予定だったが、

現状では自分の思うように全く踊れず、練習もままならない状況に焦りが募る。

 

そして、9月からはまた一人でロシアへバレエ留学に行かなければならず、

「早く治るのなら、手術をしたい。」という考えに至る。

 

患者の両親は、出来るだけ手術をさせたくない考えであったので、

手術以外の治療法についてWeb上で調べる。

 

当院のHPにたどり着き、三角骨障害の治療実績や口コミなどを見て、

自宅の愛知県から遠方ではあるが、来院を決意。

「三角骨障害が1日3回の治療、計5日間で完治」

電話の予約時点で、患者が遠方からの来院である事から、1日に3回の予約をとるように促す。

7月20日

まず患部を触診する。

写真の赤〇に痛みを訴えている。

患部に熱感はなく、圧痛も確認出来なかった。

しかし、足関節を伸展してもらうと赤〇に強い痛みを訴えた。

 

現在、バレエシューズでバーレッスンの練習しか行っていないようであるが、

練習後は写真の赤〇に強い痛みが出るとのこと。

その痛みは数十分で引くようだが、練習を再開すると再び痛みが現れる。

 

問診と触診から『三角骨障害』と判断。

この判断をもとに治療を進めていく。

 

患者は8月26日にエキシビジョン、9月1日にロシアに帰国する予定。

エキシビジョンまでは約1ヶ月しかない状況である。

患者から「出来るだけ早く手術をしたいと考えている。」という事であった。

 

私の経験から、患者の状態であれば手術をしなくても治ることは予想された。

患者に手術の選択は時期尚早であることを伝え、

「まずは本日の3回治療した後に、症状の変化がない場合は手術の選択をしてはどうか」と提案し、患者の同意を得る。

 

足関節伸展位で最も痛みを訴えていることから、

この時の痛みをペインスケール「10」と設定し、治療開始。

(ペインスケールとは痛みを10段階で表わした指標のこと。10に近づくにつれ痛みが増す。患者に数字を示させる。)

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

股関節、足関節アライメント調整、脛腓関節調整

 

治療後、ペインスケール「10」→「7」

2診目

患者は股関節・膝関節の可動域が悪く、

その負担が足関節にかかり、三角骨の痛みを倍増していると予測。

股関節・膝関節をメインに治療を行う。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

股関節・膝関節アライメント調整、脛腓関節調整

 

ペインスケール「7」→「5」

足関節に引っかかりはあるものの、伸ばしにくさが軽減。

3診目

2診目同様、股関節・膝関節をメインに治療を施す。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

股関節・膝関節アライメント調整、脛腓関節調整

アキレス腱弛緩調整、三角骨調整

 

治療後、ペインスケール「5」→「3」

痛みが半分以下に減少。

 

患者は治療の反応も良く、

この状態であればエキシビジョンにも間に合うと予想。

患者に手術の必要はない事を改めて説明し、

遠方であるが、出来るだけ詰めて来院するように指示し、治療終了。

7月21日 3回施術

前回から1日後の来院。

患者にトゥシューズを持参してもらい、

治療後にトゥシューズを履いて痛みを確認する。

 

ペインスケール「3」のまま維持。

足関節の引っかかりはあるが、以前程ではない。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

股関節・膝関節アライメント調整、腸腰筋弛緩調整

アキレス腱弛緩調整、三角骨調整

 

治療後、ペインスケール「3」→「1」

足関節伸展位の痛みがほとんど消失したため、

トゥシューズを履いて痛みの確認をする。

写真の通り、トゥシューズを履いた状態では、

足関節を最大限に伸ばすことは出来ず、膝を曲げてしまうようだ。

加えて、痛みもペインスケールで表わすと「6」くらいあるとのこと。

 

次回も1週間以内に来院するように指示し、治療終了。

7月25日 3回施術

前回から4日後の来院。

この4日間はトゥシューズを履いた状態で練習しているとのこと。

ポワントとルルべで痛みを強く感じるようだ。

 

トゥシューズを履いた状態で、ペインスケール「6」

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

股関節・膝関節アライメント調整、大殿筋弛緩調整

腸腰筋弛緩調整、脛腓調整、三角骨調整

 

治療後、ペインスケール「6」→「3」

次回も1週間以内に来院するように指示し、治療終了。

7月31日 3回施術

前回から6日後の来院。

ルルべでの三角骨の痛みは消失。

ポワントでは痛みは「3」くらい感じる。

足関節の引っかかりはかなり軽減しているようだ。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

股関節・膝関節アライメント調整、腸腰筋弛緩調整、

腸脛靭帯弛緩調整、脛腓調整、三角骨調整

 

治療後、ペインスケール「3」→「1」

膝を曲げずに、ポワント動作が行えるようになる。

足関節の引っかかりは消失し、健側の右足と変わらないくらい伸ばせるようになった。

 

留学まで1ヶ月を切り、エキシビジョンまで残すところ26日だが、

この状態であれば、問題なく間に合うと予想される。

8月15日 3回施術

前回から15日後の来院。

ルルべ、ポワントでの痛み消失。

以前と同じようにバレエが出来ているようだ。

 

今回は最終調整として、患部の調整に加え、

体全体の微調整を施していく。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

腹膜調整、腸腰筋弛緩調整、

下腿内旋変位調整、脛腓調整、三角骨調整

 

今回で患者の三角骨障害を完治と見なし、

患者にはセルフケアを指導し、治療終了。

「患者さんの口コミ・感想」

Q1、どのような症状でお困りでしたか?

またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?

三角骨の痛み

足のねじれの改善

Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?

またその心配はどうやって解消しましたか?

鍼灸治療をするのは初めてで少し怖かった。

実際にやってみて思っていたより熱くなかった。

Q3、当院の施術を受けたときの印象・感想を教えてください。

すごく痛かったけど確実に良くなっていくのが分かった。

Q4、症状が改善した現在の想いをメッセージ下さい。担当が最高に喜びます!

ここに来る前は手術をする!という考えしかなかったけど、うそみたいに痛みが消えて、足の痛みは三角骨のせいだけじゃない事が分かって、手術をしなくて良かったです。

自分の悪い癖も知る事ができて良かったです。

 

お名前:M・R

ご住所:愛知県

ご年齢:17

ご職業:学生

 

「三角骨障害に対する手術の是非」

今回の患者さんであるM・Rちゃんの場合、

ある日突然、三角骨が発症したという事でした。

慣れ親しんだロシアでのバレエの床と、日本での床は材質が違ったらしく、

滑りやすく、とても硬かったそうです。

 

踊りにくさを感じていたら、急に足首に痛みが現れ、

翌日にはバレエの練習が全く出来なくなってしまったのです。

 

普通、三角骨障害に悩む子達は、

手術がしたくなくて当院に駆け込む事がほとんどですが、

M・Rちゃんの場合は全く違いました。

 

M・Rちゃんは手術をする気が満々で、

お母さんの強い勧めで渋々と当院にやってきたのです。

それもこれも「早く治したい!」という強い想いからくるものでした。

 

正直に言うと、私は三角骨障害の手術はどちらかと言うと賛成派です。

今後も痛みに悩まされるくらいなら、三角骨を摘出してしまえば、

その不安はなくなるので、患者さんにとっても良い事だと思います。

 

ただ、病院では「復帰までは2、3ヶ月ですね。」と言われますが、

お医者さんはレントゲンの画像上でしか判断しないので、

復帰までの期間を短めに言いがちです。

 

私が今まで見聞きしたバレエダンサーで、

術後バレエを以前と同じように出来るまでには、

6ヶ月以上はかかる場合がほとんどでした。

 

この事を考えると、本当に手術が必要な子だけしか、

三角骨の手術をするべきではないと私は思います。

手術をしなくても治る子は、この6ヶ月の期間はとても無駄ですし、

体に不必要な傷を残す事はありません。

 

今回のM・Rちゃんは手術しなくても治ると確信出来たので、

手術を思いとどまるように説得しました。

 

確信出来た理由はいくつかありますが、1番の理由は『治療後の変化』でした。

初診時、1日3回の治療が終わった後には、

ペインスケールが「10」→「3」にまで減少していました。

しかも2回目までは三角骨の治療は一切せずに、

股関節や膝といった他部位の調整しか行わなかったにも関わらずです。

 

このような場合、他部位のしわ寄せがたたって、

その結果、足首に痛みが出ている場合がほとんどなので、

実際に三角骨障害はそれほど重度ではない事が多いです。

 

その逆に、他の部位を調整しても痛みが変わらず、

患部の三角骨を治療しても痛みに全く変化がない場合は

手術を視野にいれた方が良いと私は判断します。

加えて、レントゲン上で三角骨が割れてしまっていたりする場合も同様です。

 

私の予想通り、M・Rちゃんは手術なしで痛みが0になり、

エキシビジョンにも出場できたと報告を受けました。

ロシアに帰っても、私がみっちりと指導したセルフケアを頑張ってくれるでしょう^^

彼女を助ける事が出来て、本当に嬉しく思っています。

 

最後に、

私は今後も三角骨障害に悩む子を一人でも多く助けていきたいです。

本当に悩んでいるなら、一度当院にご連絡下さい。

「ここに来て良かった。」

きっとそう思えるはずです^^

 

あなたとのご縁を心よりお待ちしております。

 

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