症状改善報告
手術はダメ!1年以上治らなかった三角骨障害が、実質4日間の集中治療で完治した話
- 三角骨障害
症例報告
担当Top Member 丸山
「患者」
14歳、中学生、女の子
「症状」
三角骨障害
「来院日」
平成29年 7月上旬
「来院経緯」
患者は幼少の頃より、クラシックバレエを習う。
発症は1年5ヶ月前。
バレエレッスン中、ジャンプした直後に右足のかかとに、ズキッとした痛みが走る。
患者は捻挫をしたと思い、練習を抜けて足首を確認したが、特に異常はなく、そのまま練習を再開。
その日から、レッスン後は必ず、右足のかかと周辺に痛みを感じるようになる。
症状は日に日に強くなり、次第にレッスン中にも痛みが現れるようになった。
センターレッスン中はもちろん、バーレッスン中にも強い痛みが現れ、思うように踊れなくなる。
整形外科を受診。
医師より「三角骨障害」と診断。
「重度の三角骨障害で手術しかない。15歳になったら手術をしましょう。」と通告される。
患者と、そのご両親は、手術を避けたい考えであったので、話は一旦保留にしたいと伝えた。
その後、評判の良い病院や整体、整骨院を転々と通院。
電気療法や超音波治療、マッサージ、鍼灸など様々な治療を試みたが、症状は悪化の一途をたどる。
右足だけだった症状が、左足にも同様の痛みが現れ、トゥシューズを履いた時にしか出なかった痛みが、履かない時でも現れるようになった。
15歳の誕生日まで3ヶ月を切り、本格的に手術を考えはじめた頃、
同じバレエ教室に通う、同じく三角骨障害に悩む先輩が、奈良の治療院で完治したという話を耳にする。
患者は広島県に在住しているが、その口コミを聞き、遠方の当院に来院することを決意。
「治療経過」
患者は遠方からの来院ということで、電話の予約時点で1日に3回の予約を取るように伝えた。
7月5日 1診目
患者は「中学生になり、レッスンの強度が増した事が誘因と思われる」と訴えている。
現在、患者は両足に三角骨障害の症状がみられ、特に右足に疼痛が強く現れている。
治療室内で背伸びをしてもらったが、それだけで両側の三角骨部分に強い疼痛を訴えた。
バレエ動作では、タンジュ、ルルベ、ポワントで症状が出現するとのこと。
8月上旬にバレエコンクールがあり、加えて7月下旬に海外から有名なバレエコーチが来日し、レッスンをしてもらえるらしく、それまでには治したい、というのが患者の希望。
発症は1年以上前で、疼痛も強く現れ、医師からは「手術しかない」と通告を受けているが、
患者の身体を診た結果、私の今までの経験から手術は必要ないと判断。
レッスンを休む必要はなく、レッスンと平行して治療を続ける事で、完治は可能だと判断。
患者の希望は7月下旬までに治したいという事だが、しっかり詰めて施術すれば治る見込みがあることを患者に伝えた。
治療室内で再現できる痛みの動作で、背伸びをした時に疼痛が一番強く現れる。
この時の痛みをペインスケール「10」として治療を開始する。
(ペインスケールとは痛みを10段階で表わした指標のこと。10に近づくにつれ痛みが増す。患者に数字を示させる。)
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
アキレス腱調整、腓骨アライメント調整、足関節アライメント調整
治療後、
ペインスケール「10」→「6」
両足関節の可動域が上がり、目に見えて背伸びがスムーズに出来るようになる。
施術終了。
7月5日 2診目
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
アキレス腱調整、足関節アライメント調整、下腿内旋変位調整、背骨調整
治療後、ペインスケール「6」→「2」
患者から「1診目と比べ、痛みがかなり減った。」との申告。
施術終了。
7月5日 3診目
治療:
曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
アキレス腱調整、足関節アライメント調整、背骨調整、殿筋指圧
治療後、ペインスケール「2」→「0」
背伸びで現れていた、三角骨障害の疼痛は消失。
今回、患者はトゥシューズを持参せずに来院したので、靴を履いた状態での疼痛は確認できていない。
ペインスケール「0」に改善したが、トゥシューズを履いた状態でのバレエ動作だと、痛みが出現すると考えられる。
患者にはその旨を伝え、出来れば1週間以内には、再度来院してほしいと伝えた。
施術終了。
7月8日 4診目
前回から3日あけての来院。
患者から「トゥシューズを履いて踊ると痛かった。履かない状態だと痛みは少ない。」との申告をうける。
治療室内でトゥシューズを履き、ポワント動作をしてもらう。両足三角骨部分に疼痛を確認。
タンジュ、ルルベでも疼痛が確認できたが、ポワントが一番強く症状が出現した。
ポワントで現れる痛みをペインスケール「10」と再度設定し、治療を開始。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
腓骨アライメント調整、足関節アライメント調整、背骨調整、殿筋指圧
治療後、ペインスケール「10」→「7」
施術終了。
7月8日 5診目
治療:
曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
足関節アライメント調整、アキレス腱調整、背骨調整、腰椎アジャスト
治療後、ペインスケール「7」→「5」
タンジュでの疼痛は消失。
ルルベで軽く疼痛が現れるが、足関節の可動域が上がっているので、踵のポジションが高くなったのが分かる。
施術終了。
7月8日 6診目
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
足関節アライメント調整、アキレス腱調整、背骨調整、踵骨調整
治療後、ペインスケール「5」→「3」
ルルベで出現していた疼痛が消失。
患者に、また1週間前後に来るように伝え、レッスン時にどのような動作で痛みが出やすいかを確認するように伝えた。施術終了。
7月15日 7診目
前回から1週間あいての来院。
患者から「かなりスムーズに踊れるようになった。バレエの先生も驚いていた。痛みはあるが、以前程ではない。」との報告をうける。
バーレッスンは問題なく出来るようだが、センターレッスンでは疼痛が現れるもよう。
施術室内でトゥシューズを履いてもらい動作確認を行う。
タンジュやルルベでは疼痛は確認できない。
ポワント動作では痛みを訴えた。ペインスケール「4」
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
足関節アライメント調整、腓骨アライメント調整、踵骨調整、背骨調整
治療後、ペインスケール「4」→「2」
ポワントで三角骨部分に軽い痛みを訴えるものの、踵のポジションが上がり、体重が踵にしっかり乗るようになった。
施術終了。
7月15日 8診目
治療:
曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
アキレス腱調整、背骨調整、殿筋指圧、腸脛靭帯指圧
治療後、ペインスケール「2」→「1」
施術終了。
7月15日 9診目
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
足関節アライメント調整、背骨調整、下腿内旋変位調整、立方骨調整
治療後、ペインスケール「1」→「0」
ポワントで現れていた痛みは消失。
治療室内でタンジュ、ルルベ、ポワント、ジャンプをしてもらい、疼痛が現れるか確認したが、どの動作でも疼痛は確認できなかった。
これで、完治とし、治療終了することを考えたが、発症期間が長いことや、コンクールが近いことを考慮し、患者に念のため、もう1回は来院するように伝えた。
施術終了。
7月22日 10診目
前回から1週間あいての来院。
患者から「三角骨の症状はほとんど出ていません。片足重心でポワントをすると軽い痛みがたまにある。」
「あと、片足立ちの時、踵に体重がうまく乗らないような不安定な感じがする。」との訴え。
現在、患者は困難であった、センターレッスンを問題なく出来ているもよう。
ペインスケールは「1」
痛みがあるというよりかは、違和感があると患者は訴えている。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
足関節アライメント調整、股関節調整、背骨調整
治療後、ペインスケール「1」→「0」
患者より「違和感は少しあるが、初め程はない」との申告。
施術終了。
7月22日 11診目
治療:
曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
足関節アライメント調整、股関節調整、膝関節調整
治療後、三角骨部分にあった違和感消失。
ポワント動作で踵に体重が乗るようになり、不安定感も消失。
施術終了。
7月22日 12診目
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼、身体全体のエネルギー調整
足関節アライメント調整、背骨調整、股関節調整、膝関節調整
治療後、
ペインスケール「0」のまま維持。
ポワントでは踵に体重がしっかり乗り、体幹の揺れが消失。
自分で簡単に出来るセルフケアを指導し、レッスン後は必ずケアをするように伝えた。
今回で治療終了する旨を患者に伝え、施術終了。
「患者さんの口コミ・感想」
Q1、どんな症状をお持ちでしたか?
三角骨
Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?
また心配はどうやって解消しましたか?
少し心配はあったけど、とてもやさしく色々なことを教えてくださったので心配はなくなりました。
Q3、当院の施術を受けた印象・感想などを教えてください。
何回も痛くないか確認してくださったので、施術が受けやすかったです。
Q4、あなたと同じ様な症状をもった方へなにか勇気が出るメッセージがあればお願いします。
ずっと悩んできた三角骨が、少しの期間で治ったので、あきらめなくて良かったと思いました。
絶対にあきらめないでください!!
お名前:Y・K
住所:広島県呉市
ご年齢:14歳
ご職業:中学生
「担当からの考察」
今回の患者さんであるY・Kちゃんの場合、評判の良いとされる病院や治療院を3か所以上回っても良くならず、最終手段である手術を視野に入れている状況での来院でした。
Y・Kちゃんは「ここでも良くならなかったら手術をしよう」と考えていたらしく、最後の砦として遠方の当院まで来てくれました。
確かに、Y・Kちゃんの三角骨障害の程度は重く、しかも両足に症状が出ている状態でしたが、私の今までの経験から、このような状態の子達でも、完治に至る例はたくさんあり、Y・Kちゃんもその例に漏れることはないと1診目の時点て確信していました。
なぜなら、1診目の施術を終えた後、Y・Kちゃんの症状が大幅に改善した事も理由ではありますが、最大の理由は、当院には三角骨障害に特化した治療法がしっかりと確立されているからです。
その治療法を用い、期間を詰め、施術回数を重ねさえすれば、重度な三角骨障害も改善していきます。
Y・Kちゃんも実質4日間の集中治療で完治し、要望であった海外の有名なバレエコーチのレッスン日はもちろん、コンクールの日にも間に合いました。
14歳の女の子がひとりで、広島県から奈良県まで来るのは、とても勇気が必要だったと思いますが、しっかり詰めて来院してくれたので、この結果に結びつきました。
私を信頼して、遠方の当院まで通院してくれたことを、とても嬉しく思います^^
最後に、
病院で「手術しかない」と通告され、当院に藁をもすがる思いで来られる方はたくさん来られます。
それは近隣の方はもちろん、Y・Kちゃんのように遠方の方も同じです。
そして、私たちはそんな人たちが手術なしで改善していく様子を毎日のように見ています。
そんな状態で悩んでいる人こそ、なんとか治してあげたい!という強い思いを持って、日々、患者さんと向き合っている事をみなさんに知っておいてほしいです。
治療担当 丸山