疾患別症状改善報告

REPORT

症状改善報告

歩くこともままならない腰椎分離症でも5回の施術期間で十分治る

  • 腰椎分離症

症例報告

Top Member丸山

 

「患者」

男性、16歳、高校生

「症状」

腰椎分離症

「来院日」

平成30年 2月上旬

「来院経緯」

患者はバトミントン部に所属。

 

発症は4週間前。

患者はバトミントンの練習後に腰に重ダルさを感じた。

今まで何度か練習後に腰痛を起こすがあったため、特に気にもとめなかった。

 

翌朝、ベッドから起き上がるときに腰に鋭い痛みを感じる。

歩行や座位では痛みがなかったため通学したが、腰を捻ると強い痛みが出たので、その日は部活の練習を休む。

 

患者は「2、3日安静にしていれば治まるだろう」と考えていたが、1週間経過しても一向に腰の痛みは治まらず、日に日に症状が悪化していった。

 

患者は両親に相談し、整形外科を受診。

レントゲンを撮影したが、「異常なし」という所見であった。

医師からは「安静にするように。」という指示があり、湿布を処方され、帰宅。

 

医師の指示通り安静にしていたが、症状は悪化の一途をたどる。

授業中などで長時間座っていると、腰に痛みが現れ授業に集中出来なくなる。

今までは腰を捻ったり、反ったりすると痛かったのが、体育などで走っている時にも腰痛が現れ始めた。

 

発症から3週間、最近では歩くだけでも腰に痛みが走り、日常生活に支障をきたす程に悪化。

この状況を見かねた両親が、腰痛を得意としている治療院をweb上で探す。

当院のHPを見て知人が通院していることを知り、当院に来院する事を決意。

 

「治療経過」

1診目

患者は待合室から治療室に移動するまでの短い距離でも腰を庇いながら歩き、ベッドに仰向けになる動作では、顔をしかめて体勢移動を行っていた。

 

動作確認と徒手検査を行う。

体幹前屈、後屈共に痛みを訴える。右回旋時にも同様に痛みを訴えた。

特に後屈位で痛みを訴え、10°以上腰を反ることが出来ない。(下写真参考)

いずれも左ヤコビー線上に疼痛を訴えている。

腰部に圧痛は確認出来ない。

片膝立ち腰椎伸展テスト陽性

SLR陰性

 

触診と検査から『腰椎分離症』と判断。

腰椎分離症は3回の治療を終えるまですべての運動を控える必要があり、治療期間においても詰めて治療することが必要であることを患者に説明し、同意を得る。

 

体幹後屈位が一番痛みを訴えていることから、この時の痛みをペインスケール「10」と設定し、治療開始。

(ペインスケールとは痛みを10段階で表わした指標のこと。10に近づくにつれ痛みが増す。患者に数字を示させる。)

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、体幹調整、腰椎ATT治療

 

治療後、ペインスケール「10」→「6」

初め患者はベッドに寝る体勢や、ベッドから起き上がるときに顔をしかめて体勢移動を行っていた。

しかし治療後は、それが見られなくなり、スムーズに身体をお互カスことが出来ていた。

次回は3日以内に来院するように指示し、1診目施術終了。

2診目

前回から1日後の来院。

患者から「今までは歩くだけでも腰に痛みがあったが、その痛みが和らいだ。授業中に長時間座っているのはまだ痛い。」との報告。

 

ペインスケール「6」のまま維持。

初診時は待合室から治療室までの短い距離でも、腰に手を当てて歩いていたが、今回はそれが確認できない。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、腸腰筋調整、腰椎ATT治療

 

治療後、ペインスケール「6」→「3」

体幹後屈位が10°→30°に改善。(下写真参考)

次回も3日以内に来院するように指示し、2診目施術終了。

3診目

前回から4日後の来院。

患者から「歩く時に出ていた腰の痛みはなくなった。授業中の座位も前ほど痛みを感じなくなってきている。」との報告。

 

ペインスケール「3」のまま維持。

体幹後屈位にはまだ痛みがあるが、前屈・回旋での痛みはあまり感じないとのこと。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

背部兪穴にお灸し、内臓調整、腸腰筋調整、腰椎ATT治療

 

治療後、ペインスケール「3」→「1」

体幹回旋、前屈での痛み消失。

4診目

前回から3日後の来院。

患者から「授業中の座位で痛みは感じなくなった。腰を反ると少しだけ痛みが出るが、前より腰が反りやすくなっているのが分かる」との報告。

 

ペインスケール「1」のまま維持。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

背部兪穴のお灸し内臓調整、腸腰筋調整、腰椎ATT治療、アキレス腱弛緩調整

 

治療後、ペインスケール「1」→「0」

体幹後屈位30°→45°に改善(下写真参考)

 

施術室内で再現できる痛みがすべて消失したので、患者には日常生活でどのような動作で痛くなるかを観察するように指示。

患者には部活再開の許可を出す。

4診目施術終了。

5診目

前回から4日後の来院。

患者から「日常生活で痛みを感じる時はほとんどない。部活はまだしていないが、体育では問題なく身体を動かすことが出来た。」との報告。

 

ペインスケール「0」のまま維持。

体幹後屈、前屈、回旋すべてにおいて、痛みを感じないとのこと。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

背部兪穴にお灸し内臓調整、腸腰筋調整、腰椎ATT治療、アキレス腱弛緩調整、殿筋弛緩調整

 

治療後、ペインスケール「0」のまま維持。

次回は10日間空けて来院してもらう事にし、その期間の中で部活動や体育で痛みを確認するように指示。

5診目施術終了。

6診目

前回から17日後の来院。

患者から「部活を再開したが、腰に痛みはなかった。部活後も痛みの再発はなかった。」との報告。

 

ペインスケール「0」のまま維持。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

背部兪穴にお灸し内臓調整、腸腰筋調整、腰椎ATT治療、アキレス腱弛緩調整、殿筋調整

 

今回で『腰椎分離症』を完治とすることを患者に説明。

6診目施術終了。

「患者さんの口コミ・感想」

Q1、どのような症状でお困りでしたか?

またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?

腰が痛く、運動でも、歩くのも痛かった。

Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?

またその心配はどうやって解消しましたか?

心配はありませんでした。

Q3、当院の施術を受けたときの印象・感想を教えてください。

最初、とても痛かったのが、施術を行うにつれて、改善されていくのが分かり、安心して受けられました。

Q4、症状が改善した現在の想いをメッセージ下さい、担当が最高に喜びます!

腰を気にすることなく運動ができて、とても気持ちがよく、うれしいです。

 

お名前:F・Y

ご住所:木津川市梅美台

ご年齢:16歳

ご職業:学生

「担当からの考察」

今回の患者さんであるF・Yくんの場合、初診時は歩くのも顔を歪めて歩いているほど、痛みが強い状態での来院でした。

初めは「若いのにぎっくり腰でもしたのかな?」なんて思っていたのですが、問診や検査を行うとぎっくり腰の症状ではなく『腰椎分離症』だという判断に至りました。

 

『腰椎分離症』なら私の経験上、短期間で治せる疾患なので自信を持って「すぐに治してあげられるよ(^^)」と伝えました。

その言葉通りに、5回で痛みはほぼなくなり、6回で卒業することが出来ました。

今では部活を復帰し、思う存分バトミントンが出来ているようです。

F・Yくん、本当に良かったね!

私もとても嬉しいです(*^▽^*)

 

 

それでは施術の考察に移ります。

今回のF・Yくんは病院でレントゲン撮影をした時に「骨に異常は見られない」との診断を受けていたそうです。

実のところ、レントゲンの所見で『腰椎分離症』と診断されないケースってよくあることなのです。

 

腰椎レントゲン斜位像でステッチコリアサイン(腰椎分離箇所のこと)が見られるのは、腰椎分離症の末期の患者さんです。

分離症の初期や中期の方はレントゲンで判断されにくい場合があり、そういう場合はCTやMRIで判定してもらう事が一般的です。

 

今回のF・Yくんは、レントゲン所見だけの判断だったので、腰に痛みが出てるにも関わらず、『安静と湿布のみ』という処置しか病院ではしてもらえなかったのです。

 

F・Yくんに徒手検査と触診を行ったところ、明らかに分離症の症状が現れていたので、1診目から適切な処置を行うことが出来ました。

これが単純な腰痛だと判断してしまっていたなら、ここまで早く改善することはなかったでしょう。

 

この適切な判断が出来るのも、当院の強みだと思っています。

なぜなら私たちは、ありとあらゆる疾患を日々施術しており、目がめちゃくちゃ肥えています。

整形外科的疾患はもちろん、内臓疾患や内分泌疾患、神経変性疾患…本当にたくさんの症状を診ています。

なので初診時はしっかり問診を取り、患者さんの身体を触診や検査などでどこが悪いかをはっきり見極めてから、施術に移ります。

 

F・Yくんは徒手検査で『腰椎分離症』と判断し、当院独自の分離症に対するアプローチを行いました。

今回は分離症の調整に加えて、『内臓調整』を1診目から行っています。

これはなぜかと言うと、F・Yくんの身体に疲労が溜まっていて、身体が回復しにくい状態になっていたからです。

疲労が溜まったままだと、腰に対していくらアプローチをしても改善していきにくいです。

 

F・Yくんの施術において、身体が治りやすくなるための『内臓調整』は必要不可欠でした。

 

今回のように、私たちは患者さんが「腰が痛い」と訴えていても、全く違う箇所を触ったり、腰と全く違うアプローチから施術することは頻繁にあります。

でもそれは、痛みに対して対処療法ではなく、根本治療を行っているという事を理解して、当院に来て頂きたいと思っています。

 

最後に、

どこに行っても良くならなかった人こそ「何とかしてあげたい!」という強い想いを持って、私が日々治療にあたっていることをみなさんに知っておいていただきたいです。

 

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