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【改善報告】お箸が持てない重度の手首腱鞘炎でも10回で完治

  • 肩関節の痛み(インピンジメント症候群)

症例報告 Top member丸山

 

この記事は、腱鞘炎によって仕事や日常生活に支障が出ていた男性が、

当院で完治に至った経緯を詳しく記載しています。

 

腱鞘炎は手の使いすぎが原因だと思われている方は多いですが、

それは痛みが出る「きっかけ」にしか過ぎません。

 

腱鞘炎になる根本原因は何か?

腱鞘炎が難治性と言われる理由はなぜか?

患者さんの感想と合わせて、ご覧ください。

 

「腱鞘炎でお箸も持てない状態に」

「患者」

男性、59歳、獣医師

「症状」

腱鞘炎

「来院日」

平成30年3月初旬

「来院経緯」

発症は3週間前。

 

患者は仕事後に右手首に違和感を覚える。

職業柄、腕を使う事が多く、過去にも頻繁に手首の痛みを感じる事があった。

そのため、患者は「いつものことだ。」と思い、病院を受診する事はなかった。

 

発症から1週間、

手首の痛みは治まるどころか、徐々に増していく。

親指を使うと、親指の付け根と手首にキリキリとした痛みが現れ、

こぶしを握るとビリッとした電気が走る痛みが現れた。

 

患者は「腱鞘炎だろう。」と自己判断をし、

手首にアイシングとサポーターを装着し、仕事を続ける。

 

発症から2週間が経過。

腱鞘炎は悪化の一途をたどる。

手首は腫れあがり、熱を帯びるようになる。

 

手首を動かすだけでも強い痛みが現れ、日常生活および仕事に支障が出始める。

日常生活ではお箸が持てなくなり、スプーンやフォークで食事をとる。

仕事では動物を抱っこする度に激痛に襲われ、

テーピングとサポーターでしっかりと固定することで何とか仕事を続けた。

 

痛みが治まる気配は一切なく、

生活に支障が出ている様子を見かねた患者の奥さんが

自分の通院している当院に行く事を勧める。

奥さんの強い勧めで、当院に来院する事を決意。

 

「重度の腱鞘炎が10回の治療で完治」

1診目

まず、患部を触診する。

腱鞘炎 

写真の赤〇の箇所が、明らかに腫れているのが分かる。

腫脹していう部分を触ると、強い熱感を確認。

手を開いた時に、親指の付け根全体が痛み、

写真の×印の部分が特に強く痛みが走るとのこと。

 

次に徒手検査を行う。

フィンケルシュタインテスト陽性

 

検査と触診から『ドゲルバン病(狭窄性腱鞘炎)』と判断。

この判断をもとに治療を進めていく。

患者の腱鞘炎は腫脹や痛みの程度から、極めて重度であったため、

詰めて来院するように促したが、土曜日しか都合がつかないとのこと。

患者には毎週土曜日に来院するように伝え、患者の同意を得る。

 

 

腱鞘炎は、その場で効果を体感できる疾患ではないので、

治療後の変化は確認しない。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

内臓調整、ホルモン調整、前腕循環調整

2診目

前回から1週間後の来院。

 

腱鞘炎の腫脹と熱感に変化はない。

手首の痛みにも変化はない。

 

前回同様に、炎症を抑えるための治療を施していく。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

内臓調整、ホルモンバランス調整、前腕循環調整

 

4診目

3診目の時点で、熱感が以前より緩和。

手首の腫脹は依然として確認。

 

初回から3週間が経過。

手首の熱感は消失。腫れも緩和してきているのが分かる。

お箸も持てるようになり、手を開いた時の痛みも少し緩和。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

内臓調整、ホルモンバランス調整、前腕循環調整

6診目

手首の腫脹・熱感ともに消失。

手を開いた時に、手首の痛みはほとんど感じず、

日常動作で痛みを感じる回数が減ってきたとのこと。

ただ仕事中では手をよく使うため、痛みをよく感じるようだ。

 

今回から患部の調整を平行して行う。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼

背部兪穴にお灸し、内臓調整

ホルモンバランス調整、肘・肩関節アライメント調整

8診目

初診から2ヶ月と1週間が経過。

 

日常生活動作で痛みは感じない。

仕事中にも痛みを感じる回数は減ってきた。

仕事で動物を抱っこする時に一番強く痛みが出るようだ。

 

今回から患部の微調整を行っていく。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼

背部兪穴にお灸し、内臓調整

肘・肩関節アライメント調整

母指モーションパルペーション

10診目

初診から3ヶ月が経過。

 

日常生活・仕事中での痛み消失。

以前と同様の生活がおくれているとのこと。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼

背部兪穴のお灸し、内臓調整

肘・肩関節アライメント調整

母指モーションパルペーション

 

次回から1ヶ月に1回のメンテナンス期に移行する旨を伝え、治療終了。

「患者さんの口コミ・感想」

Q1、どのような症状でお困りでしたか?

またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?

右手首腱鞘狭窄(と思われる)痛みと機能障害の為

Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?

またその心配はどうやって解消しましたか?

全く心配や不安はなかった。

Q3、当院の施術を受けたときの印象・感想を教えてください。

雰囲気、先生のゆっくりとしたお話、声のトーンなどで安心を頂き、「絶対に治しますね」という言葉に一層の安堵感を得ました。

Q4、症状が改善した現在の想いをメッセージ下さい。担当が最高に喜びます!

できなかった事ができる喜びは、いままで当たり前だったことが感謝に変わりました。先生、ありがとうございます。

 

お名前:S・Y

ご住所:奈良市押熊町

ご年齢:60歳

ご職業:自営業

「腱鞘炎になる原因」

今回の患者さんであるS・Yさんは、

かなり重度の腱鞘炎(ドゲルバン病)でした。

 

仕事中はもちろんのこと、日常生活にも多大な支障が出ており、

酷い時は寝ている間もズキズキと疼くことがあったようです。

 

私は今まで腱鞘炎の方をたくさん治療してきましたが、

Y・Sさんのように手首があれ程腫れあがっていた方は初めてで、

1診目の時は、「手首の捻挫をしたのかな?」と思った程です。

しかし、フィンケルシュタインテスト陽性で、明らかな腱鞘炎でした。

 

腱鞘炎になる原因は大きく分けて2つ理由があります。

 

まず一つ目、腱鞘炎になる原因をネットなどで調べると、

『手首の使いすぎ』が一番の要因として出てくる事がほとんどです。

 

でも、それは痛みが出る引き金にしかすぎません。

私も腕をよく使う仕事ですが、腱鞘炎になる事はありません。

でも、治療経験が浅かった頃は、酷い腱鞘炎になりました。

 

これは何を意味しているかというと、

スポーツで言うところの「フォームが悪い」という事です。

フォームが悪い状態で、たくさん腕を使うことによって痛みが出るのです。

 

デスクワーク、荷物運び、家事・料理など、

通常では腕に痛みが出ない動作でも、

体の使い方が良くないと腱鞘炎が発症しやすくなります。

 

最近では、スマホの使いすぎで腱鞘炎になる患者さんも多くいますが、

スマホをいくら使っていても腱鞘炎になる人とそうでない人の違いは、

体の使い方によるものが大きいのです。

 

次に、腱鞘炎になるもう一つの原因は、

『体の状態が良くない』という事です。

どういう状態を指すかと言うと、ホルモンバランスの乱れや、

内臓疲労、睡眠不足による免疫力の低下などによって、

体がクタクタに疲れている状態の事を言います。

 

この状態のまま、フォームが悪い姿勢で手を酷使すると、

必ずと言っていいほど腱鞘炎になるのです。

 

このようにして発症した腱鞘炎が、

サポーターやアイシングなどで簡単に治るわけがありませんよね。

腱鞘炎は原因が複雑な場合が多いので、すぐに治る疾患ではないのです。

「腱鞘炎の治療方法」

腱鞘炎の原因を知ると、

腱鞘炎が難治性と言われる所以がお分かり頂けたはずです。

体の状態を良くした上で、体の使い方も見直さないといけません。

一度体に染みついた悪い癖を取るのは、なかなか難しいのです。

 

今回のS・Yさんの場合、

体の状態も悪く、体の使い方も良くありませんでした。

 

まずは、徹底的に内臓調整とホルモンバランスの調整を行い、

体の疲労を抜くことで、痛みが治りやすい状態に体を作り変えていきました。

これにより、あれだけ腫れていた手首の腫脹がなくなり、

熱感・炎症も緩和していきました。

 

次に、S・Yさんのフォームが悪い部分は『肘』でした。

問診で、「腱鞘炎になる前にテニス肘になった」という話を伺っていました。

実際に見てみると、肘の可動域がとても悪く、

それに伴って肩関節の動きも悪くなっていました。

 

これにより、お仕事や日常生活で腕を使う際、

基本的に、手首を軸に生活していたと考えられます。

手首を酷使する事で、腱鞘炎になってしまったのでしょう。

 

肘と肩関節の可動域を良くする調整を施し、

生活で腕を使う時の手首への負担を、出来るだけ少なくしていきました。

 

S・Yさんは週に1回の治療であったので、治療期間は約3ヶ月かかりました。

でも、お箸も持てない程の重度な腱鞘炎を治してあげる事が出来て、

私はとてもとても嬉しく思っています^^

 

最後に、

腱鞘炎でお困りの方はたくさんおられますが、

サポーターや注射、電気療法などを治療と思われている方が多いです。

残念ながら、それは根本治療とは言えません。

 

ご自身のどこが悪いかをきっちり見極める事が根本治療の第一歩です。

その役目は私たちにお任せください。

 

「ここに来てよかった。」

きっと、あなたもそう思えるはずですよ^^

 

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