症状改善報告

REPORT

症状改善報告

塁間さえ投げられない高校球児の野球肩が11回で完治、原因は足関節

  • 肩関節の痛み(インピンジメント症候群)

症例報告

Top Member丸山

 

「患者」

男子、16歳、高校生

「症状」

野球肩

「来院日」

平成30年4月初旬

「来院経緯」

患者は野球部の所属。ポジションはセンター。

 

発症は1ヶ月前。

練習で遠投をしている際、右の肩関節に違和感を覚える。

投げる度に肩に引っかかりを感じ、球を投げにくく感じた。

練習後には、肩関節から肩甲骨にかけて軽く疼くような痛みがあった。

ストレッチとアイシングを行ったことで、疼く痛みは緩和。

 

今までも大会前などで練習メニューが激しくなると、このような痛みを感じることが多くあった。

その痛みも数日我慢すれば治まり、患者は「今回も数日アイシングをしていれば痛みは引くだろう。」と考えた。

 

発症から1週間が経過。

肩関節の引っかかりと練習後の疼く痛みは、改善も悪化もせず平行線を辿っていた。

今までより治る期間が長引いていたが、患者はあまり深刻には考えていなかった。

その理由としては、部内で肩関節に痛みを訴えている人数は少なくなく、先輩からも「我慢していれば、だんだんと痛みが少なくなってくる。」と助言を受けていたからである。

 

発症から1ヶ月。

練習試合でセンターからバックホームをした際に、肩関節に激痛が走る。

肩を上げるだけで激痛が走ったため、監督にメンバー交代を希望。

アイシングとストレッチを入念に行ったが、安静時でも肩から肩甲骨にかけてズキズキと強い痛みを感じた。

 

翌日、安静時での痛みは消失していた。

肩を上げると軽い痛みを感じたが、昨日程の痛みではなかったので練習を行う。

しかしキャッチボールで1球を投げただけで、昨日と同じ個所に激痛が走った。

痛みのせいで、飛距離は塁間も投げることが出来なかった。

その日は投球練習をすべて中止し、筋力トレーニングだけを行う。

 

この状態が5日間続く。

肩の状態を知るために軽くキャッチボールをしてみたが、痛みは前よりも強くなっているような感覚があった。

初め、患者は「安静にしていれば痛みは軽減するだろう。」と考えていたが、5日経っても一向に治る兆しがなく、練習再開の目途が立たない事に不安を感じるようになる。

 

この状況を両親に相談したところ、患者の兄弟が通院している当院に行くように促される。

患者は鍼灸治療に抵抗を感じたが「肩の痛みを取り、早く練習を復帰したい。」と考え、来院を決意。

 

「治療経過」

1診目

現在、患者は筋力トレーニング以外の練習はすべて中止している。

肩関節を回すだけでも強い痛みが出るため、打撃練習も行っていない。

日常動作では、着替えで肩を上げる時、重い荷物を持ち上げた時に痛みを感じる。

 

痛みの動作確認を行う。

肩関節挙上 100°

肩関節外転 100°で痛みを確認。

肩関節挙上は制限がかかっており、約160°までしか挙上することが出来ない。(下写真参考)

 

ドロップアームテスト陰性

ヤーガソンテスト陰性

棘上筋炎テスト陽性

アプレーテスト陽性

 

肩関節挙上位、外転位で痛む箇所はいずれも同じで、棘上筋周辺である。

この周囲を触診したところ、患者は強い圧痛を訴えた。(下写真参考。)

触診と検査から『野球肩(棘上筋炎)』と判断。

この判断をもとに治療を進めていく。

 

患者から「1か月後に公式戦があるため、それまでに痛みを取りたい。」との要望。

今までの経験から、それは可能であると判断。

そのためには治療を詰めて行う必要があることを説明し、患者の同意を得る。

 

患者は肩関節挙上時に強い痛みを訴えている事から、この時の痛みをペインスケール「10」と設定し、治療開始。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、手関節アライメント調整、体幹調整、足関節アライメント調整

 

治療後、ペインスケール「10」→「6」

肩関節挙上100°→120°

肩関節外転100°→130°

 

患者には3回の治療が終わるまでは投球練習は止めるように伝えた。

次回は3日以内に来院するように指示し、治療終了。

2診目

前回から1日後の来院。

患者から「着替えの時に感じていた肩の痛みが少なくなった。」との報告。

 

ペインスケール「6」のまま維持。

肩関節挙上120°、外転130°

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、手関節アライメント調整、体幹調整、足関節アライメント調整

 

治療後、ペインスケール「6」→「4」

肩関節挙上120°→140°

肩関節外転130°→150°

 

次回も3日以内に来院するように指示し、治療終了。

4診目

患者から「今までは着替える時にも痛みを感じていたが、最近はそれが全くない。」との報告。

 

ペインスケール「3」

初診時に比べ、棘上筋周辺の圧痛が減少。

 

施術室内でシャドウピッチングを行う。

この時に肩の引っかかりと疼痛を訴えた。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、手関節アライメント調整、体幹調整、足関節アライメント調整、腸腰筋弛緩調整

 

治療後、ペインスケール「3」→「0」

初診時には関節制限がかかっていたため、肩関節挙上は160°までしか上げることが出来なかったが、治療後は180°まで挙上することが出来た。

 

シャドウピッチングを行ったところ、引っかかりはまだ確認されたが、痛みは消失。

患者に練習再開の許可を出す。

 

次回も3日以内に来院するように指示し、治療終了。

 

 

5診目

患者から「塁間のキャッチボールを行った。以前のような激痛はなかったが、少し肩に違和感があった。遠投を1回したが、強い痛みが出たため、すぐに中止をした。」との報告。

 

患者は練習を再開。

打撃練習で肩に痛みはなかったが、遠投では強い痛みを感じたとのこと。

 

ペインスケール「0」のまま維持。

患者は、肩関節外転位で棘上筋に軽い違和感を訴えた。

施術室内でのシャドウピッチングでは、トップの位置で痛みを訴えた。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、手関節アライメント調整、腸腰筋弛緩調整、足関節アライメント調整

 

治療後、外転位での違和感消失。

シャドウピッチングでの痛み消失。

 

次回も3日以内に来院するように指示し、治療終了。

8診目

患者から「塁間の投球に痛みは感じない。遠投では痛みはあるが、以前ほどの痛みではない。」との報告。

 

患者は通常の練習メニューをこなすことが出来ているとの事。

しかし遠投は10球以上投げると、肩に強い痛みが出るため、それ以上の球数は投げないようにしているようだ。

 

施術室内で、実際にボールを投げる状態に近づけるために、タオルを使いシャドウピッチングを行う。

フォロースルー期で棘上筋周辺に痛みを訴えた。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、手関節アライメント調整、腸腰筋弛緩調整、殿筋弛緩調整、足関節アライメント調整

 

治療後、シャドウピッチングでの肩の痛み消失。

次回は4日以内に来院するように指示し、治療終了。

 

11診目

来院から26日が経過。

患者から「練習で痛みを感じる時は全くない。センターからバックホームをしても肩に痛みは感じない。」との報告。

 

今までは遠投を10球投げると、肩に痛みが出ていたが、今はそれは消失している。

肩関節周囲を触診したが、圧痛の確認は出来なかった。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、手関節アライメント調整、腸腰筋弛緩調整、殿筋弛緩調整、足関節アライメント調整

 

治療後、棘上筋炎テスト陰性、アプレーテスト陰性

 

次回から1ヶ月に1回のメンテナンス期に移行する旨を伝え、治療終了。

「患者さんの口コミ・感想」

Q1、どのような症状でお困りでしたか?

またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?

野球肩

Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?

またその心配はどうやって解消しましたか?

特殊な治療法だったので、本当に治るか心配だった。

3、4回行った後に、明らかに良くなったのでよかった。

Q3、当院の施術を受けたときの印象・感想を教えてください。

全く完成のないところを触っていたので、何をしているのか分からなかったです。

Q4、症状が改善した現在の想いをメッセージ下さい。担当が最高に喜びます!

通院する前は、また本気で投げれるようになるか不安だったけど、また投げられるようになって嬉しい。

 

お名前:内田誠人

ご住所:富雄

ご年齢:16

ご職業:学生

「担当からの考察」

今回の患者さんである内田くんの場合、1ヶ月以上も野球肩に悩んでいました。

特にこれといった治療はせず痛みを我慢していたようですが、ある日を境に全く練習を出来なくなったため、当院に来院しました。

 

内田くんは以前から肩に痛みを感じることがあり、その度にアイシングをして痛みを和らげていました。

今まではアイシングと安静で痛みは消失していたので、「今回も同じ様にしていたら治るだろう。」と考えていたようですが、一向に痛みは引かず、悪化していく状況にとても不安に思ったようです。

 

初診時は一人で来院したのですが、治療院自体が初めてという事もあり、とても緊張した様子でした。

鍼灸治療にも抵抗があるように見えたので、内田くんの緊張をほぐす事を第一に努めました。

 

はじめは緊張や不安が見えた内田くんが、症状が改善して練習を復帰出来たことで、緊張や不安気な様子がなくなっていく事に私は嬉しさを感じました。

今では通常通りの練習に復帰し、要望にあった公式戦にも出場することが出来ました。

内田くん、本当に良かったね!これからは野球を思いっきり楽しんでね!(^^)!

 

 

それでは治療の考察に移ります。

内田くんの症状は野球肩(棘上筋炎)でした。

野球肩とネットなどで調べると、「オーバーユース」「ローテーターカフが原因!」「肩の筋肉の炎症」といった用語を目にします。

確かに、肩に痛みが出ているので、肩関節に問題があるのは当然です。

 

でも野球肩は肩関節だけが原因で発症するのでしょうか?

オーバーユース(使いすぎ)だけで発症するのでしょうか?

 

身体の一部に痛みがある場合、患部に目が行きがちですが、実際の原因は違う所に隠れている事が多いです。

これは野球肩だけに言えることではなく、他の多くの疾患にも当てはまることです。

 

内田くんの野球肩の原因は『足関節』に隠されていました。

内田くんの感想に「全く関係のないところを触っていたので、何をしているか分からなかったです。」とあったように、内田君の治療の半分以上は足関節をメインにしていました。

 

私が足を触りながら「今、肩の治療してるからね~。」と内田くんに伝えると、全然ピンときていませんでしたが、肩の可動域が上がると「おぉ!すごい」とびっくりしていました(*‘∀‘)

 

実は、足関節と肩関節は密接な関係があり、肩の痛みを取るには足が重要なポイントになってくることがあります。

内田くんの歩行姿勢を見ていると、足関節の可動域が悪く、足の運びがスムーズではありませんでした。

このことから、初診時から足に焦点を当てて治療を施しました。

日常にも支障が出ていた野球肩を11回で完治に導くことが出来た理由は、足関節の調整を入念に行ったからです。

 

当院では痛みの部位だけに焦点を当てた治療は行わないです。

一人一人の身体を診て、オーダーメイドの治療を行います。

あなたがもし野球肩で来院した場合、今回の内田君と全く違う治療を行うことがあります。

それは、あなたの痛みの原因が内田くんの原因と異なっているからです。

 

逆に考えると、

人によって身長や体重、筋肉量は異なっているのに、同じ症状だからといって、同じ治療で治る程、人の身体はそんなに単純ではないんですよね。

私たちは痛みの原因を突き止めることが得意なので、ドンと任せて欲しいです。

 

最後に、

当院は痛みに悩むスポーツ少年少女の最後の砦です。

どこに行っても治らないのなら、当院を頼ってきてほしいです。

きっと笑顔になれるはずですよ(^^)

あなたとのご縁を、心よりお待ちしております。

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