疾患別症状改善報告

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症状改善報告

半年間、塁間さえ投げられない野球肩の原因は投球時の〇〇だった!?

  • 肩関節の痛み(インピンジメント症候群)

症例報告 Top Member丸山

 

 

この記事は、野球肩に悩んでいた高校生男子が

短期間で全力投球できるまでの経緯を詳しく記載しています。

 

野球肩に悩む野球少年は多いですが、どこに行っても治らない人こそ、

この記事を最後まで読んで欲しいです。

きっと希望が持てるはずです。

 

「半年間どんな治療をしても治らない野球肩」

「患者」

高校生、17歳、男子

野球部に所属、ポジションはキャッチャー

「症状」

野球肩、腰痛

「来院日」

平成30年8月上旬

「来院経緯」

発症は6ヶ月前。

 

患者はピッチング練習中、ピッチャーへの返球時に右肩に違和感を覚える。

ボールを投げる度に、肩に引っかかりを感じた。

今までも大会前に練習メニューがきつくなる度、肩に違和感が出るため、

患者は「いつものことだ。」と特に気にも留めず、練習を続ける。

 

発症から1週間、

肩の引っかかりに加え、痛みも感じるようになる。

ボールを投げられない程ではなかったが、著しいパフォーマンスの低下が見られた。

しかし患者は大会前であったので、このまま練習を続けた。

 

発症から1ヶ月、

肩の痛みが悪化し、塁間の距離もボールを投げることが出来なくなる。

キャッチボールでも強い痛みを感じるため、監督からの指示で練習を中止。

患者は治療に専念することになる。

 

整形外科を受診。

レントゲンとMRIを撮影したが、所見は異常なし。

医師から「2ヶ月の安静をとるように。」とのことで、

リハビリに通院する事を指示される。

 

2ヶ月間、部活を中止し、リハビリに専念する。

2か月後練習を再開したところ、はじめは痛みを感じなかったが、

ボールを投げ続けていると、痛みが再発。

塁間も投げられない程の痛みが再び現れた。

 

患者はリハビリでの改善を諦め、ネットで評判の整骨院に通院する。

電気治療、マッサージなどを施された。

1ヶ月間通院したが、ボールは少し投げられるようになったものの、

肩の痛みに特段変化は見られず、患者は通院を断念。

 

その後、3か所の治療院を転々としたが、

その場では痛みが緩和されるものの、

練習をすれば元通りの状態になることの繰り返しであった。

 

発症から6ヶ月、

肩の痛みに大きな変化はなく、塁間の距離も投げられない状態のままであった。

部活はバッティング練習と筋力トレーニングしか行えない状況だった。

しかし、ここに来て腰痛も感じるようになる。

バッティング練習も腰痛のため、断念。

患者は2年前に腰椎分離症を患っており、今回もその時とよく似た痛みであった。

 

野球肩に加え、腰椎分離症を再発したとなると

「練習再開の目途が全く立たなくなる」と患者は不安に思い、

web上で腰椎分離症に特化した治療院を検索したところ、当院のHPにたどり着く。

腰椎分離症だけでなく野球肩の症例も多く、口コミも良かったため来院を決意。

 

「計6回の治療で、野球肩が完治」

1診目

まず、患者が痛みを訴えている箇所を確認。(下写真参考)

患部を触診したが、圧痛や熱感は確認できない。

 

次に検査と動作確認を行う。

肩関節挙上、外転、伸展位ともに痛みなし。

スピードテスト陽性、ヤーガソンテスト陰性。

 

施術室内でシャドウピッチングを行ってもらったが、

ボールを持っていない状態では痛みの再現は行えなかった。

 

検査から『野球肩(上腕二頭筋長頭腱炎)』と判断。

加えて、患者が痛みを訴えていた腰椎についてだが、

腰椎分離症の検査を行うもすべて陰性であり、『筋筋膜性腰痛症』と判断。

これらの判断をもとに、肩と腰の治療を進めていく。

 

患者から、「1日でも早く治して欲しい。9月の上旬に大会があるため、それに出場したい。」との要望。

私の今までの経験から、その要望に応える事は可能だと推測。

初めの5回までは治療間隔を詰めて来院するように伝え、患者の同意を得る。

 

スピードテストで最も強く痛みを訴えたことから、

この時の痛みをペインスケール「10」と設定し、治療開始。

(ペインスケールとは痛みを10段階で表わした指標のこと。10に近づくにつれ痛みが増す。患者に数字を示させる。)

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

体幹調整、股関節調整、橈骨調整

 

治療後、ペインスケール「10」→「6」

2診目

前回から2日後の来院。

 

患者の投球フォームとバッティングフォームを観察したところ、

どちらの動作も股関節の可動域が悪く、下半身の動きが制限されている。

これにより、上半身だけで力を発揮しようとしているのが分かる。

この状態を打破するために、今回は下半身の治療を主とする。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

体幹調整、股関節調整、足関節アライメント調整

 

治療後、ペインスケール「6」→「3」

3診目

前回から3日後の来院。

 

患者から「前回の治療後から、腰痛が消失した。今まではバッティング練習の時はかなり痛みがあったが、それは全く感じなくなった。」との報告。

今回も下半身の治療を主として進める。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼

体幹調整、股関節調整、足関節アライメント調整、

アキレス腱弛緩調整

 

治療後、ペインスケール「3」→「0」

施術室内で再現できる痛みが消失したため、患者に投球練習再開の許可を出す。

4診目

前回から2日後の来院。

 

患者は投球練習を再開。

キャッチボールで痛みを感じず、塁間の距離も投げることが出来たようだ。

しかし30球を越したあたりから、肩の引っかかりと痛みが出現。

投球フォームを確認したところ、股関節のロッキングはなし。

しかし、胸郭部分の動きが悪い事が見て取れたので、調整していく。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼

体幹調整、鎖骨調整、横隔膜調整

股関節・足関節アライメント調整

 

治療後、投球フォームが滑らかになり、

患者からも「肩が回しやすくなった。」との感想。

6診目

患者は通常練習に復帰。

ボールを30球以上投げても肩に痛みはなく、

座った状態からピッチャーへの返球も問題なく行えているとのこと。

腰痛もなく、半年前と同じように練習に取り組めているようだ。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

体幹調整、鎖骨調整、横隔膜調整

股関節・足関節アライメント調整

 

今回で患者の野球肩を完治と見なし、

次回から1ヶ月に1回のメンテナンス期に移行する。

患者さんの口コミ・感想

Q1、どのような症状でお困りでしたか?

またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?

肩と腰の痛み

Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?

またその心配はどうやって解消しましたか?

先生が優しかった。

Q3、当院の施術を受けたときの印象・感想を教えてください

今まで見たことのない治療。

終わったあとに体がとても軽くなる。

Q4、症状が改善した現在の想いをメッセージ下さい。担当が最高に喜びます!

いろんな病院をまわっても全然治らなくて約5ヶ月がすぎましたが、ここにきて数回治療しただけで全く痛くなくなりました。

びっくりしました。

本当にありがとうございました

お名前:山崎大雅

ご住所:生駒市

ご年齢:17

ご職業:学生

野球肩の治療について

今回の患者さんである山崎くんの場合、半年間も野球肩に悩まされていました。

病院のリハビリや整骨院、整体など複数の治療院に通院したにもかかわらず、

結局は、5ヶ月間もまともに部活が出来ない状態が続いていました。

 

 

この経緯を聞くと「どれだけ酷い状態なのだろう?」と少し不安に思いましたが、

実際に山崎くんの身体を診たところ、短期間で治せる自信がありました。

山崎くんは肩関節の可動域は問題なく、シャドウピッチングでも痛みはない状態でした。

 

 

スピードテスト陽性で、典型的な野球肩(上腕二頭筋長頭腱炎)でしたが、

野球肩の症状自体は、それほど重症ではありませんでした。

 

 

問診と触診をさらに詳しく行い、原因を追究していた結果、

『ボールを強く握りすぎている』『フォームが悪い』

この2点が原因で痛みが出ている事が分かりました。

 

 

私は野球少年の治療をよく行いますが、

痛みを訴えてくる子供たちは、投球フォームが悪い場合がほとんどです。

その中でも、下半身に制限がかかっており上半身で投げているパターンが大半です。

 

 

山崎くんの場合、下半身の制限もありましたが、

それ以上に胸郭の動きが悪いことで、鎖骨と肩甲骨の動きに制限がかかり、

ボールを無意識に強く握っている状態でした。

こうなると、いくら野球肩の治療をしたところで、

練習でボールを投げ続ければ、痛みを繰り返す事になってしまいます。

 

 

これは野球だけではなく、他のスポーツにも言えることですね。

怪我をするのは頑張っている証拠でもありますが、

間違った頑張り方を続ければ、体が悲鳴を上げて痛みが続いてしまいます。

私たちは、正しい頑張り方が出来るようにサポートすることで、

彼ら彼女らが、痛みなくパフォーマンスを行えるようにしていく事を重視しています。

 

 

初診時、山崎くんは「1日でも早く治して欲しいです。」と言っていました。

怪我でスポーツが出来ない子にとって、これは一番の要望だと思います。

山崎くんのこの要望に応えることが出来て、私も嬉しく思います。

 

 

今後も彼のようにどこに行っても治らない子達を、

短期間でスポーツ復帰に導くために全力で治療に取り組みたいと思います。

 

 

最後に、

野球肩はしっかり完治するものです。

再発を繰り返す場合は、患部以外にも原因があるはずです。

どこに行っても同じだと諦めないで下さい。

当院はきっと、あなたの最後の砦となるはずです。

あなたとのご縁を心よりお待ちしております。

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