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オーバーユースによる肩関節の痛みは安静にしていても治らない。6回で治る治療法とは?

  • 肩関節の痛み(インピンジメント症候群)

オーバーユースによる肩関節の痛みは安静にしていても治らない。6回で治る治療法とは?

 

小数精鋭の治療家集団top menber®丸山

 

「来院」

平成29年1月24日

「患者」

男性、22歳、大学生

「主訴と来院理由」

 

現在大学生の患者は、高校生の時から肩を挙げた時や、肩に負荷をかけた時に肩関節に突っ張るような違和感を持つことが多々あった。

痛みではなく、違和感程度であったので今まで特に治療は受けてこなかった。

 

しかし、最近ジムでよく筋トレをするようになり、その際に両肩関節(特に右側)に痛みがはしるようになる。

他にも車の運転時、ハンドルをまわす動作で肩関節に引っかかりやパキパキという音が鳴りだす。

整形外科に行くも「安静にしておきましょう」と言われ、近所の整骨院に通うも症状は改善せず。

このまま放っておいたら症状が重症化するのではないかと不安になり、インターネットで治療院をたくさん検索したところ、当院のホームページにたどり着き、来院を決意。

「治療経過」

1診目

患者はジムで週に4、5回程度トレーニングをしており、肩関節に負荷をかけるトレーニングもこなしていた。

 

肩関節挙上時、肩関節深部に痛みが強く出ると訴える。この時のペインスケールを「10」とする。

(ペインスケールとは痛みを10段階で表わした時に痛みがどれくらい出ているかを表すための指標のこと。10に近づくにつれ痛みの度合が上がる。患者に数字を示させる。)

挙上時の痛みだが、角度100°から出現。

患者は挙上時の痛みに加え、パキパキという雑音があり、不快感を示す。

棘上筋・大円筋付近に突っ張りも訴える。

 

患者が疼痛を訴える場所を触診したが、熱感は感じられない。

肩関節を内旋位で他動的に屈曲した際、肩関節に疼痛を訴える。これによりNeerテスト陽性。

肩関節の疼痛可動域が100°から出現、有痛弧テストも陽性である。

肘関節、肩関節90°屈曲位にし他動的に内旋を加えた時、肩関節深部に痛みを訴えた。

 

この3つの検査法から患者は「肩関節インピンジメント症候群」だと判断。

発症原因は過度な筋力トレーニングによるオーバーユースだと思われる。

 

インピンジメント症候群とは、

ローテーターカフ(回旋筋腱板)や滑液包などが、上腕骨と肩峰に挟まれて炎症が起こることを言う(下記図参照)

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼で体全体のエネルギー調整

上腕骨アライメント調整、肩甲胸郭関節アライメント調整

治療後、ペインスケールは「10」→「7」

パキパキという雑音はまだものの、棘上筋付近の引っかかりが少しとれる。

肩関節の可動域が100°→120°に改善。

1診目施術終了

2診目

前回から7日あけての来院

ペインスケールは「7」のまま維持。

 

治療:

曲池に接触鍼、足三里に置鍼し体全体のエネルギー調整

上腕骨アライメント調整、肩甲胸郭関節アライメント調整

鎖骨調整

 

左右の鎖骨の高さを診たところ

疼痛が強い右側の鎖骨っが明らかに下がっていることが分かった。

これにより鎖骨と肩鎖関節で繋がっている肩甲骨が下がり上腕骨とのインピンジメント(衝突)が強く出ているのだと考えた。

鎖骨調整を行い、肩甲骨も共に元の位置に戻るように調整を加える。

 

治療後、可動域が格段に上がる。

120°から160°まで改善。

ペインスケールは「7」→「5」

2診目施術終了

3診目

前回から6日あけての来院

ペインスケールは「5」のまま維持

肩関節挙上時の棘上筋付近の引っかかりはまだある。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼で体全体のエネルギー調整

上腕骨アライメント調整、肩甲胸郭関節アライメント調整、鎖骨調整

 

治療終了後、

ペインスケールは「5」→「3」

可動域は170°まで挙上することが可能になり、正常範囲内にまで改善。

4診目

前回から6日あけての来院

ペインスケールは「3」のまま維持

前回の施術後、肩関節挙上時の棘上筋付近の引っかかりが消失したとの報告をうける。

 

治療:

合谷・曲池に接触鍼、百会に置鍼で体全体のエネルギー調整

上腕骨アライメント調整、肩甲胸郭関節アライメント調整、鎖骨調整

猫背調整

 

治療終了後、ペインスケールは「3」→「1」

 

患者の立位の姿勢を観察すると、

肩が内に入り、顎が前に出ている姿勢いわゆる猫背の状態であった。

肩が内に入っていると肩関節挙上・屈曲に支障がでてしまう。

それを防ぐためにも猫背調整を行う。

施術後、ペインスケールは「1」→「0」、痛み消失。

 

患者がジムでのトレーニングを再開したいということであったので

負荷が軽いトレーニングから再開するように伝える。

4診目施術終了。

5診目

前回から6日あけての来院

それまでに3回ほどジムに行きトレーニングをしたとのこと。

 

ペインスケールは「1」

トレーニング後、疼痛が多少出たものの、

次の日には収まる程度の痛みのもよう。

 

治療:

曲池に接触鍼、足三里に置鍼で体全体エネルギー調整

上腕骨アライメント調整、鎖骨調整、猫背調整

 

施術終了後、ペインスケール「0」

肩関節の可動域正常、引っかかりもみられなかった。

今までは1週間に1回の来院であったが、次回は2週間後に来院するように伝える。

6診目

前回から2週間あけての来院

 

筋力トレーニングを以前と同じ負荷をかけて行っているとのこと。

疼痛の再発は見られず、可動域も180°挙上できている。

ペインスケール「0」

疼痛は完全に消失。

 

次回から1か月に1回のメンテナンス期に移行することを伝える。

患者さんの口コミ・感想

Q1、どんな症状をお持ちでしたか?

肩の痛み

Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?

また心配はどうやって解消しましたか?

心配なかったです。

Q3、当院の施術を受けたときの印象・感想などを教えてください

けがに対しての不安感がなくなるような声掛けをしてもらい安心して治療を受けることができました。

Q4、あなたと同じ様な症状をもった方へなにか勇気が出るメッセージがあればお願いします。

治したいという気持ちがあれば必ず良くなります。

 

お名前:岩井、ご住所:奈良市西千代ヶ丘、ご年齢:22歳、ご職業:大学生

担当からの考察

今回の患者さんの場合、整形外科・整骨院に通っていたにも関わらず、症状が全く改善せず、藁にも縋る思いで当院に来られました。

問診時、岩井くんは「このままだったら将来肩があがらなくなってしまうんじゃないか」と、とても不安な気持ちを吐露していました。

これを聞いた人は「そんな大袈裟な」と思う方もいらっしゃると思いますが、私は岩井くんのそんな不安な気持ちはよくわかります。

病院に2か所も通って症状が良くならなかったら「一生このままかも・・・」と私なら思うからです。

こう思ってしまうのは岩井くんや私だけでなく、当院に初めて来られる方の大多数の人がそんな不安を抱えて来られています。

特にたくさんの治療院を通った方は「ここでも治らなかったらどうしよう」と思って来られています。

岩井くんもこんな心境で来られたのですが、6回の施術でしっかり痛みをとることが出来ました。

 

岩井くんの場合、過度な筋力トレーニングで起こるオーバーユースによる肩関節のインピンジメント症候群でした。

オーバーユース(過度な運動)による痛みなので、運動をやめたら痛みが引くと思われる方もいると思いますが、そうではありません。

 

オーバーユースによる関節・筋肉の炎症、それに伴う肩甲骨・

鎖骨のずれ、これにより起こる上腕骨、橈骨・尺骨のアライメント

障害などが引き起こされます。

こうなってしまうと、安静にしていたところで症状は改善しません。

岩井くんも正に、この状況に陥っていました。

 

まずは、上記のアライメントを調整し、骨をもとの位置に戻してあげました。これにより、ペインスケールを半分以下まで疼痛をとることが出来ました。

あとは体全体を診て、微調整を加えることで痛みを完全に取りきることができました。

岩井くんの場合、最後の痛みは猫背の調整で消失しました。

猫背により肩が内に入ってしまっていて、肩関節を挙上する際にスムーズに上げることが出来ていませんでした。

この調整を行った後は、肩関節の可動域が大幅に上がり、岩井くんもとても驚いていました。

 

現在、岩井くんは月に1回のメンテナンスに当院に来てくれています。

週に4回もジムに通っているそうですが、悪化もせず、順調に日常を送れています。

初診時はすごく不安そうでしたが、現在は快活に当院に来られるので、私はとても嬉しく思っています。

 

最後に、

たくさんの治療院にかかったにも関わらず、症状が改善せず悩んでいるあなたにこそ当院に来ていただきたいと思っています。

わたしたちは、そのような人を1人でも少なくしたいという信念をも持って日々治療に取り組んでいることをみなさんに知っておいていただきたいです。

 

治療担当 丸山

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