症状改善報告
4か所の治療院でも治らない座骨神経痛が11回の治療で完治した話
- 坐骨神経痛
座骨神経痛 症例報告
担当 Top Member 丸山
「患者」
男性、57歳
「来院」
2016年8月
「主訴と来院経緯」
患者は右臀部と右腰に鈍痛を訴え来院。
症状の発端は2か月前、日課のランニングで5㎞を走った後であった。
右臀部に違和感を覚えたが、そのうち治るだろうと病院に行かずにいると
臀部の疼痛は強くなり、ふくらはぎにまで疼痛が広がる。
ランニングはもちろん、日常生活の歩行でさえ臀部の痛みが強くなり、
デスクワークや車の運転などで長時間同じ姿勢をとると足先までしびれが広がるようになる。
整形外科でCT検査を行ったが異常なしと診断。
3か所の治療院に通うが、症状の改善は見られなかった。
ネットで当院を知り、口コミが高評価であったので来院を決意。
「治療経過」
1診目
患者は初診時、臀部と腰痛のため右足を引きずるようにしか歩けず、歩行困難であった。
体幹回旋時に右腰部、右臀部に疼痛を訴える。
足のしびれに加え、腰痛も見られるので腰椎椎間板ヘルニアの可能性を考えた。
SLR検査法を用い、ヘルニアの有無を調べる。
結果は陰性、腰椎椎間板ヘルニアの疑いを捨てる。
臀部の圧痛を確認したところ梨状筋、中臀筋に圧痛が見られた。
股関節屈曲位から内旋させたところ、臀部の疼痛が増加。
圧痛や徒手検査から梨状筋症候群による座骨神経痛と判断。
歩行時の臀部の疼痛をペインスケール「10」として治療を進める。
(ペインスケールとは痛みを10段階で表わした指標のこと。10に近づくにつれ痛みが増す。患者に数字を示させる。)
治療:
手三里、合谷に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
骨盤アライメント調整、中殿筋・梨状筋調整
治療後、体幹回旋時の腰部、臀部のペインスケールは「10」→「7」
歩行時はまだ、右足を引きずったままである。
1診目施術終了。
2診目
前回から1日あけての来院。
待合いから施術室に入るまでの歩行を観察したところ、前回に比べて歩行スピードが格段に上がっていた。右足も多少引きずっているものの、以前ほどではない。
患者も「前回の治療後、腰がすごく楽になり、とても歩きやすくなった」とのこと。
ペインスケールは「6」
長時間の座位、歩行はまだ困難である。
治療:
合谷に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
骨盤アライメント調整、中殿筋・梨状筋調整
腓骨アライメント調整
治療後、ペインスケールは「6」→「4」
下腿の腓骨が下に下がってしまい、腓骨神経麻痺を起こしてしまっていることが発覚。
腓骨神経麻痺があると、歩行時につま先を上げにくくなってしまう(下垂足と言われる)
その結果、座骨神経痛と相まって歩行困難な状況に陥ってしまっていた。
調整後は歩行のスピードは遅いものの、右足を引きずらなくても良い程までに改善した。
2診目施術終了。
3診目
前回から2日あけての来院。
ペインスケールは「4」のまま維持。
デスクワークなどの長時間の座位では足にしびれが出るようである。
30分前後で臀部とふくらはぎにしびれが出てくるので、一日の間に立ったり座ったりを繰り返しするとのこと。
治療:
合谷・百会に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
骨盤アライメント調整、中殿筋・梨状筋調整、腓骨アライメント調整
前回から発覚した腓骨神経麻痺を今回もしっかり調整することで、歩行困難な状況を脱することが出来た。
その結果歩くスピードも大幅にアップし、「以前のように歩けている」と患者自身もはっきり自覚できるまで改善した。
治療後のペインスケールは「3」
3診目施術終了。
4診目
前回から4日あけての来院。
足を引きずっていた面影はもう見られない。
腰痛も消失。
臀部のペインスケールは「2」
現在の主な症状は、長時間の座位で臀部を中心にした下腿までの鈍痛としびれ。
日常動作の歩行は出来るものの、以前のように5㎞のランニングは、やはりまだ出来そうにないとのこと。
治療:
足三里・百会に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
骨盤アライメント調整、中殿筋・梨状筋調整
腓骨アライメント調整
治療後、
ペインスケール「0」
治療室内で再現できる疼痛は消失。
長時間の座位やランニングは治療室内で再現が難しいため、
患者に痛みの細かい発生場所や時間などを観察するよう指示し、
次回来院の際に教えてほしいと伝える。
4診目施術終了。
5診目
前回から5日あけての来院
ペインスケールは「0」のまま維持。
以前は30分程度しか座っていられなかったのが、前回の治療後は1時間座っていられるよになったとのこと。
臀部、下腿のしびれはまだある。
治療:
合谷・手三里に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
骨盤アライメント調整、中殿筋・梨状筋調整、腓骨アライメント調整
初診時に見られた中殿筋と梨状筋の圧痛はほとんどみられない。
5診目施術終了。
6診目
前回から7日あけての来院。
以前まで長時間の座位は臀部からふくらはぎまでしびれが出ていたようだが、
この1週間は臀部のみで、ふくらはぎまで出なくなっているとのこと。
しかし、まだ2時間以上は疼痛のため座っていられないようだ。
治療:
手三里に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
骨盤アライメント調整、中殿筋・梨状筋調整、腓骨アライメント調整
患者はランニングを再開したいとのことであったが、まずはウォーキングから初めて徐々に距離を伸ばしていくように患者に指示。
6診目施術終了。
7診目
前回から1週間あけての来院。
日常生活に支障をきたす疼痛は出ていないとのこと。
前回の施術後、ウォーキングを試みたところ5㎞は歩けたとのこと。
しかし、それ以上は臀部に軽いしびれと疼痛があったため、断念したようである。
治療:
手三里に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
骨盤アライメント調整、中殿筋・梨状筋調整、腓骨アライメント調整
7診目施術終了
9診目
患者は以前のように5㎞のランニングを行ったようだが、症状の臀部のみであったようだ。
最近はしびれはほとんど感じないとのこと。
長時間の座位でも問題なく過ごせるようになってきたようである。
11診目
すべての症状消失。
次回から1か月に1回のメンテナンス期に移行することを患者に伝える。
患者さんの口コミ・感想
Q1、どんな症状をお持ちでしたか?
腰の痛み
Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?
ホームページでいろいろ読んできました。
Q3、当院の施術を受けたときの印象・感想などを教えてください。
ていねいで親切な施術でした。
Q4、あなたと同じ様な症状をもった方へなにか勇気が出るメッセージがあればお願いします。
長い間、痛くて歩行も困難になっていましたが数回で完治しました。
お名前:田中、住所:奈良市、ご年齢:57歳、ご職業:自営
担当からの考察
今回の患者さんの場合、腰痛・座骨神経痛・腓骨神経麻痺の3つの要素が重なって歩行困難な状況に陥っていました。
特に腓骨神経麻痺に関しては、疾患を発見してくれる治療院はなかなか少ないと思います。
これを治療の早期に見つけ、早めに対処することで歩行が困難な状況であったのが、今では週に2回、5㎞のランニングをしています。
今回の患者さんが完治に至るのが早かった理由としては、腓骨神経麻痺を早期の段階で発見することが出来からです。
後の理由は、患者さんが詰めて治療を受けてくれたのも理由のひとつです。
腰痛や座骨神経痛をブロック注射や、鎮痛剤で症状を抑えている方がたくさんいらっしゃいますが、それでも治らないという方は他にも症状が隠れている事が多いです。
今回の患者さんも病院では以上なし、3か所の治療院でも改善しなかったですが、当院では初診から症状の改善が見られました。
これは、患部だけを診ないで患者さんの体全体を診て、どこが悪いかを判断し治療したからです。
最後に、
どこに行っても良くならなかった方たちが当院にはたくさん来られます。その中で治療スピードはみなさん異なりますが、ほっとんどの方が改善されています。
どこに行っても治らず悩んでいる方こそ、当院にお越しいただきたいと私たちは常日頃から思っています。
治療担当 丸山