症状改善報告
重度の腰椎分離症でも9回で治る治療とは?
- 腰椎分離症
症例報告
Top member 丸山
「患者」
13歳、中学生、女の子
「来院」
2017年3月
「主訴と来院経緯」
患者は中学校で陸上部に所属。
去年の夏ごろ、ランニング後に腰に軽い痛みを感じる。
運動後に痛みはあるものの、患者は我慢をして運動を続ける。
その後、痛みが悪化。
日常生活でも痛みが現れるようになり、部活を休部。
今年の2月、腰痛のため全く歩けなくなる。
病院では「腰椎分離症」と診断。
片側の分離症でなく、両側の分離症であり、もしかしたら腰椎すべり症になる危険があるかもしれないとのこと。
病院で「コルセットを付けるように」と指示を受け、毎日コルセットをつける。
これにより、全く歩けないという事はなくなったが、痛みは改善されず。
現在も毎日コルセットを付け、1か月以上部活を休部している状態である。
患者の母親がこれを見かねて、インターネットで当院を調べ来院。
「治療経過」
1診目
患者が痛みを訴えている箇所は第4・5腰椎付近と左臀部であった。
体幹前屈と後屈で、腰部の痛みが増強。
体幹回旋で、左臀部の痛みが増強。
伏臥位で腰椎を触診。
腰椎すべり症の特徴である階段状変形はみられなかった。
しかし腰椎の前彎が強く、このまま治療せずにいると腰椎すべり症を引き起こしてしまう危険があると考えられる。
患者の希望は2週間後の陸上競技大会に出場したいとのこと。
普通の分離症だと5・6回の施術で完治は可能であるが、
両側分離症で、それに加えて腰椎すべり症の一歩手前の状態である、ということなので
その倍以上の回数が必要になるかもしれないと伝えた。
2週間後の大会を視野に入れつつ、施術を詰めて受けることを患者に勧める。
患者は特に体幹後屈時に腰痛が増強するとのこと。
後屈時は骨盤のヤコビー線上に痛みが出現するもよう。
この時の痛みをペインスケールで「10」とする。
(ペインスケールとは痛みの度合を10段階で表わした時の指標。「10」に近づくほど痛みが増す。患者に数字を示させる。)
治療:
手三里に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
腰椎椎間板アジャスト、骨盤調整
治療後、ペインスケールが「10」→「8」
体幹前屈時の可動域が100°から120°に改善される。
1診目施術終了
2診目
前回から1日あけての来院
ペインスケールは「8」のまま維持
今までは授業中などで1時間以上座っていたら、
強い腰痛が現れていたようだが、前回の治療後はその痛みが軽減したとのこと。
治療:
手三里、会谷に接触鍼、百会に置鍼で体全体のエネルギー調整
腰椎椎間板アジャスト、骨盤調整、内臓(腎臓・胃)調整
治療後、ペインスケール「8」→「6」
体幹後屈時にヤコビー線上に現れていた腰痛の範囲が狭くなる。
体幹前屈時の可動域が120°から140°まで改善。
順調に回復しているのが分かる。
2診目施術終了。
3診目
前回から2日あけての来院。
ペインスケールは「6」のまま維持。
治療:
合谷に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
腰椎椎間板アジャスト、骨盤調整、内臓(肝臓)調整
猫背調整
治療後、ペインスケール「5」に改善。
患者の立位の姿勢を観察すると肩が内に入り、猫背であるのが分かった。
頸椎、胸椎を整え、猫背の調整を図る。
調整後、体幹前屈時の可動域正常になる。
3診目施術終了。
4診目
前回から1日あけての来院。
前回の治療後、ペインスケール「3」に改善したとのこと。
長時間の座位で起こる、腰痛も日に日に改善しているようである。
治療:
手三里・会谷に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
腰椎椎間板アジャスト、骨盤調整、内臓(肝臓)調整
猫背調整
治療後ペインスケール「1」
体幹後屈時に発生していたヤコビー線上の痛みの範囲は狭くなり、
第4・5腰椎椎間板あたりのみに疼痛があるもよう。
今日で大会1週間前であり、患者は少し焦っているもよう。
ペインスケールがかなり改善されているので、
軽いジョギングから練習を開始してもよい旨を患者に伝える。
4診目施術終了。
5診目
前回から1日あけての来院。
長時間の座位で発生する腰痛は消失。
ペインスケールは「1」のまま維持。
最近は、部活の練習時にのみコルセットを装着し、普段は付けていなようである。
前回の治療後から練習を再開し、軽いジョギングで痛みが増強することはなかったようである。
しかし、練習後に痛みが「1」→「4」になる。だが、次の日には「1」程度に治まっていたとのこと。
治療:
合谷に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
腰椎椎間板アジャスト、骨盤調整、猫背調整
治療後、ペインスケール「0」
治療室内で再現できる痛みは、完全に取りきることが出来た。
部活練習時、患者にどのような動きで痛みが出るかを観察してもらい、
次回の来院時にそれを報告してほしいと伝えた。
5診目施術終了。
7診目
ペインスケールは「0」のまま維持。
長時間の座位で起こる痛みも再発していないとのこと。
ジョギングでの痛みは出ないが、ランニング後には腰部ではなく臀部に疼痛があるとのこと。
その痛みの度合は「2」程度のこと。
治療:
手三里に接触鍼、百会に置鍼で体全体のエネルギー調整
腰椎椎間板アジャスト、骨盤調整、仙結節靭帯を指圧
7診目施術終了
8診目
前回から1日あけての来院。
ペインスケールは「0」のまま維持
ランニング後の臀部の痛みは消失。
ハードル練習があったようで、その後に臀部の痛みが「1」程度出現したとのこと。
しかし、その痛みもすぐに引いたもよう。
治療:
手三里に接触鍼、太衝に置鍼で体全体のエネルギー調整
腰椎椎間板アジャスト、骨盤調整、仙結節靭帯の指圧
明日が陸上競技大会であるとのことだが、この状態なら問題なく出場できるだろうと判断。
9診目
前回から4日あけての来院。
陸上競技大会に出場し、数本走ったようだが、痛みが出現することはなかったとのこと。
治療:
手三里に接触鍼。百会に置鍼で体全体のエネルギー調整
腰椎椎間板アジャスト、骨盤調整、仙結節靭帯の指圧
今回で一旦治療を終了し、
これからは1か月に1回のメンテナンス期に移行する旨を伝えた。
9診目施術終了。
「患者さんの口コミ・感想」

Q1、どんな症状をお持ちでしたか?
腰の分離症
Q2、鍼灸治療など、当院の施術にあたって心配はなかったですか?
なかったです。
Q3、当院の施術を受けた時の印象・感想を教えてください。
針治療を受けて、腰がどんどん良くなっていったので、びっくりしました。うれしかったです。
Q4、あなたと同じ様な症状をもった方へなにか勇気が出るメッセージがあればお願いします。
頑張ってください!
お名前:吉田里彩 年齢:13歳 ご職業:中学生
「担当からの考察」
はじめに、当院では「腰椎分離症」は5・6回程度の治療で改善される方がほとんどです。
しかし、今回の患者さんの場合は、「両側の分離症」に加え、症状が極めて重度でした。
ですので、今回は通常の分離症よりも多くの治療回数を要しました。
そんな重度の腰椎分離症であっても、9回で完治にもっていく事が出来て、患者の要望にあった陸上競技大会に出場することも叶いました。
腰椎分離症は簡単に言うと骨の疲労骨折です。
分離症の基本的な治療は、骨をくっつきやすくするために腰椎にアジャスト調整が必要ですが、今回の場合は猫背調整と仙結節靭帯の指圧を加えて行ったことが改善の要因だと考えられます。
当院ではスポーツ疾患の治療期間中、「スポーツをやらないでね」と伝える事はほとんどありません。
しかし、腰椎分離症の場合は違います。
先ほどにも書いたように、いわゆる「骨折」であるので治療期間中は最低3回施術を受けるまではスポーツを中止してもらい、詰めて施術を受けてもらうことになります。
ただ、今回の患者さんの場合もしっかり詰めて施術をすることで、
1か月以上休部していたにも関わらず、初診から2週間後の陸上競技大会に出場することが出来たのです。
運動することが大好きなお子さんが、痛みのために思いっきり運動できないのは傍で見ている親御さんたちも辛いですよね。
そんな親御さんたちから「うちの子供が〇〇で悩んでいるのですが、そんな状態でも診ていただけますか?」とよく電話がかかってきます。
そんなとき、私たちは「大丈夫ですよ、そんな状態の子供たちこそ、当院は歓迎しています。」とお伝えします。
そして、そういった子たちのほとんどが、今では思いっきりスポーツに取り組めています。
最後に、
どこに行っても良くならなかった子供たちを良くしてあげたい!
という思いで私たちが治療に励んでいることを、みなさんに知っておいて欲しいです。
治療担当 丸山
※お電話で予約を取られる際、丸山希望とお伝えください。
特殊疾患について
「シンスプリント」「オスグット」「腰椎分離症」
この3つの疾患は、当院では3大特殊疾患という位置付けになり、一度の施術料が12500円(もし6回以上経過した場合、それ以降は通常の6500円)となっています。
これは一般的には短期間では治せないと言われる、これらの疾患を5回以内でほぼ治せるという自信の表れでもあります。
ご理解くださいませ。