疾患別症状改善報告

REPORT

症状改善報告

半年以上も長引く腰痛と坐骨神経痛が たった9回の治療で治る理由とは?

  • 慢性腰痛

少数精鋭治療家集団ⓇTOP MEMBER丸山です。

 

「来院」

 

2016年6月

 

「患者」

 

女性、会社員

 

「主訴と来院理由」

 

患者は9カ月前の1月ごろから腰に痛みを感じるようになる。

腰を痛めた原因は記憶になく、朝起きると急に腰が痛くなったようだ。

安静にしていたら治るだろうと思ったが、治まる気配はなく腰痛は悪化。

次第に右足の付け根、足全体へと痛みの場所が広がっていき

右腰、右下半身すべてに痛みが表れるようになった。

 

近くの鍼灸院、整骨院に行くも、痛みは改善せず。

何かの病気かもしれないと思い、病院で血液検査なども行うが異常なしであった。

 

テレビで当院が紹介されていた番組を見て、来院を決意する。

 

「治療経過」

 

1診目

痛みの発生機序を詳しく問診する。

立位、歩行時、長時間の座位で腰痛が出るとのこと。

患者はデスクワークで長時間の座位姿勢をとらなければならず

30分に1回はストレッチ等をしなければ、

腰痛と足全体のしびれが悪化するようであった。

足全体の痛み、しびれは日によって異なり、全く痛くない日もあるようだ。

 

痛みの場所を確認する。

第4、5腰椎付近に圧痛を確認、右臀部にも圧痛が見られた。

下腿には圧痛は確認できなかった。

 

患者は「腰の骨や骨盤がずれているような気がする」と訴える。

先程、患者の腰椎を触診したが、腰椎のずれなどは確認できなかった。

骨盤の高さを診たところ左右の高さが違っていたが、

これから今回の症状が発生している可能性は低いと考える。

 

今回の症状からいろんな疾患が考えられるので、

検査法を用い、症状の原因を追及することにした。

 

腰椎すべり症に関しては先程の触診や発生機序から可能性は低い。

次に腰椎ヘルニアを疑いSLRを用いるも、結果は陰性。

 

腰痛と坐骨神経痛の2つの疾患により痛みが発生していると判断する。

 

腰痛のペインスケールは「10」

(ペインスケールとは痛みを10段階で表した時に痛みがどれくらい出ているかを示す指標のこと。10に近づくにつれ痛みの度合いが増す。患者に数字を示させる。)

体幹回旋時に痛み増強、歩行時に痛み増強する。

 

次に坐骨神経痛の狭窄部位を探っていく。

臀部に圧痛があったので梨状筋症候群の可能性を考える。

圧痛を詳しく診たが、梨状筋部に圧痛はなく、仙骨際にしか圧痛はみられなかった。

 

患者は仰向けの状態で、施術者が仙骨際に手を置き、

患者の自重で仙骨部に圧をかけていく。

この状態で30秒ほど静止していると、

患者から「足全体に痛み・しびれが発生してきた。」と訴えがあった。

このことから仙骨部に坐骨神経の狭窄部があると判断する。

 

 

治療:

合谷に接触鍼、百会に置鍼で体全体のエネルギー調整

骨盤調整、内臓(腎・胃)調整、大腿部アライメント調整

仙結節靭帯圧迫調整、裏環跳に刺鍼

 

はじめに患者が訴えていた骨盤のずれを調整する。

前述のように骨盤の高さが左右で少々違いがみられた。

調整後、体幹を回旋させペインスケールを確認したが、

ペインスケールは「10」のままであった。

やはり、骨盤のずれと腰痛には密接な因果関係はみられなかった。

 

内臓(腎・胃)調整、大腿部アライメント調整後、ペインスケールは「10」→「7」

1回目の施術終了。

 

2診目

前回から3日あけての来院。

腰のペインスケールは「7」のまま維持。

足全体の痛み、しびれはまだあるものの、

坐骨神経痛の発生部分が大腿部全面・側面と足の付け根だけになる。

 

治療:

合谷に接触鍼、足三里に置鍼で体全体のエネルギー調整

内臓(腎・胃)調整、大腿部アライメント調整

仙結節靭帯圧迫調整、腸脛靭帯調整、裏環跳に刺鍼

 

治療後、

腰のペインスケールは「7」→「5」

体幹回旋時の可動域があがる。

歩行時のスピードが上がり、足の運びがスムーズになる。

2回目の施術終了

 

3診目

前回から6日あけての来院

ペインスケールは「5」のまま維持。

坐骨神経痛の発生部分は前回のままである。

 

治療:

合谷に接触鍼、百会に置鍼で体全体のエネルギー調整

内臓(腎・胃)調整、大腿部アライメント調整、下腿外旋変位調整

仙結節靭帯圧迫調整、腸脛靭帯調整、裏環跳に刺鍼

 

歩行時の歩き方を観察すると

つま先と膝が外向きになって歩いており、いわゆる外股歩きになっていた。

歩行時の腰痛はこの歩行姿勢からくるものと予想し、

大腿部、下腿部のねじれの調整を行う。

治療後、立位・歩行時の腰の痛み消失。

長時間の座位は治療室内で再現できないので、

患者に観察してもらい、次回来た時に報告してもらう。

3回目の施術終了

 

4診目

前回から8日あけての来院

ペインスケールは「4」

立位・歩行時の痛みは完全に消失しているとのこと。

長時間の座位では痛みあり。

以前は30分が限界だったのが、1時間以上座っていられるようになったとのこと。

坐骨神経痛の発生個所は足の付け根のみとなる。

 

治療:

合谷・手三里に接触鍼、百会に置鍼で体全体のエネルギー調整

大腿部アライメント調整、下腿外旋変位調整

仙結節靭帯圧迫調整、腸脛靭帯調整、裏環跳に刺鍼

 

ペインスケールは「4」→「1」

腰に痛みはなく、違和感やつっぱりがあるとのこと。

坐骨神経痛の発生個所は足の付け根のまま維持。

4回目の施術終了

 

7診目

腰のペインスケールは「0」

現在残っている症状は、坐骨神経痛のみ。

発生機序は長時間の座位である。

発生個所は足の付け根で、しびれの強さは日常生活に支障がない程度。

 

治療:

合谷に接触鍼、百会に置鍼で体全体のエネルギー調整

仙結節靭帯圧迫調整、腸脛靭帯調整、裏環跳に刺鍼

 

9診目

ペインスケールは「0」のまま維持

坐骨神経痛消失。

長時間の姿勢でも、しびれは感じられなくなった。

 

今回で一旦治療終了とし、次回から1カ月に1回のメンテナンス期に移行することを伝える。

患者さんの口コミ・感想

Q1、どんな症状をお持ちでしたか?

腰痛(右腰、足の付け根あたり)

Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?

心配はなかったです。

Q3、当院の施術を受けたときの印象・感想などを教えてください

初めての施術の時…びっくりしました!

こんなに自分の身体が変化しているのか!!

それが毎回です。又、その翌日も確実に痛みがやわらいだり…。

大阪から通院していますが、苦になりません。

4回目くらいから、ほとんど日常生活で痛みを感じなくなりました。

Q4、あなたと同じ様な症状をもった方へなにか勇気が出るメッセージがあればお願いします。

個人差はあると思いますが、きっと良くなると思います!!

お名前:R、住所:大阪市、ご職業:会社員

「担当からの考察」

今回の患者さんは半年以上も腰痛と坐骨神経痛に悩み、

病院や治療院に通ったにも関わらず、

改善することはなく最後の砦として当院に来院した状況でした。

 

患者さんははじめ単純な腰痛だと認識していたようですが、

実際はそんことはなく、いくつもの要因が重なり腰痛として発症していました。

 

第一の要因は内臓疲労。

患者は一日の水分摂取量が極端に少なく、

摂取量が少ないと疲労物質や老廃物か体から排出されにくくなっていました。

そうすることで、体の中(内臓)などに疲労物質や老廃物がたまり

内臓疲労を引き起こしていました。

 

第二に、下半身のねじれ。

立位の状態で、患者の膝とつま先は外に向いており、

歩行時は外股歩きになっていました。

これにより骨盤が後傾し、次第に猫背になり、腰痛を増強させていました。

 

第三に、猫背により体幹の軸がぶれていた。

立位の姿勢で静止してもらうと、押してもいないのにユラユラと体が揺れてしまっていた。

これは体幹の軸がぶれているために起こる現象である。

これにより、歩行時に腰への負担がかかっていた。

 

この3つの要因が重なり、腰痛が半年以上も治癒しないままであった。

 

坐骨神経痛に関しては初診から坐骨神経の狭窄部位を発見できたために

通常の坐骨神経痛よりも早く治癒に至った。

 

最後に、

長年苦しんだ腰痛はひとつの要因で起こっているとは言いにくいです。

複数の要因が重なり起こっている可能性の方が高いです。

私たちはそれらを見つけ治療することが出来ます。

たくさんの治療院に行っても治らなかったといって諦めないで下さい。

私たちも諦めずにあなたのその症状に真剣に向き合い、

治療していくことをみなさんに知っておいてほしいです。

 

治療担当 丸山

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