疾患別症状改善報告

REPORT

症状改善報告

MRIでも原因不明だった股関節の痛み。当院で見つけ出した原因とは?

  • 股関節痛

今回の記事は、

「原因不明の股関節痛」についてです。

 

レントゲンで異常なし

血液検査をしても炎症所見なし

 

でも、股関節が痛い。

 

そういった状態の方にこそ見ていただきたい

そんな記事です。

 

今回の患者さんについて~来院経緯~

 

お名前:橋本

ご住所:奈良市

ご年齢:71歳

ご職業:無職

 

来院経緯

股関節の痛みが生じたのは2ヶ月半前。

 

旅行先で1時間以上あぐら座りをしていたことがきっかけで、

その日から就寝中にも痛みを感じるようになる。

 

2週間後

A整形外科を受診し、

レントゲン検査をして炎症の可能性があるとの診断で

消炎軟膏を使って治療を開始。

 

 

2週間たっても症状は治まらず、

B整形外科を受診。

 

レントゲン検査を受けた結果。

「異常なし。」

 

ロキソニン錠を処方→胃痛が出て、服用中止

ロキソニンゲルを処方→効果を実感できない。

 

血液検査の結果が出て

炎症所見は無し。

 

 

さらに2週間後、

 

ロキソニンゲルの塗布を続けているが、

症状の改善は見られないため、

MRI検査の希望して紹介を受ける。

 

C病院にてMRI検査を受診。

結果は異常なし。

 

そして、A・B整形外科にMRIデータを持ち込み、診察。

やはり異常はない。

 

カロナール(解熱鎮痛剤)を処方され、

初回来院日まで2週間服用を続けるも効果なし。

 

 

西洋医学でこの2ヶ月半の間全く変化がなかったため、

東洋医学の治療院を探す。

 

「変形性股関節症」で調べていると当院のHPにヒットし、

実績が多いことから来院を決意。

 

2ヶ月半続く股関節の痛み。~来院日の状態~

2ヶ月半痛みが悪化し続けている状態。

 

抱えている症状は

・長時間の座位による尾骨周囲の痛み。

・あぐらによる鼠径部の痛み。

・寝る時も股関節に痛みを生じる。

があります。

 

長時間歩いていないため、

歩行による症状は確認できない。

 

詳しくヒアリングしていくと

過去にも同じような症状があったとの事。

 

約2年前から

今より軽い痛みが1ヶ月に1回くらいの

ペースであったとの事。

 

股関節の可動域制限も

おそらく小学生くらいのころから、

右股関節だけ外旋しにくかったとの事。(足を外に捻じる)

 

特に小学生のころから両足の裏を付けることが出来なかった。

 

来院日の状態は以上です。

 

次は股関節の疾患についてまとめます。

 

股関節の疾患まとめ

変形性股関節症

この疾患の特徴は「歩き始め」や

「立ち上がり」の際に痛みます。

 

進行すると、常に痛むようになったり、

夜間痛が出現します。

 

診断はレントゲンによって行われます。

その際、

・関節の狭小化

・骨棘

・骨硬化像

・骨のう胞

などが基準になります。

 

保存療法として

痛み止め薬や減量、筋力トレーニングなどが行われます。

 

症状によっては、

「手術」を選択される場合があります。

手術は大きく分けて二つです。

・骨切り術

・人工関節置換術

があります。

 

 

臼蓋形成不全

股関節は大腿骨頭と臼蓋(寛骨臼)で構成され(下図参照)

臼蓋は大腿骨頭の約8割を覆うようになっております。

 

 

その臼蓋の被っている部分が少なくなってしまうのがこの疾患です。

 

先天的に臼蓋が浅いこともありますが、

股関節の発育不良が原因の事もあります。

 

また、原因がはっきりしない場合もあります。

進行すると変形性股関節症に移行する可能性があります。

 

現代医学的な治療は、

初期の場合、変形性股関節症に移行しないために

股関節周囲の筋力トレーニングを行われます。

 

進行していた場合、

手術(人工関節置換術)が選択される可能性もあります。

 

症状は生涯無症状である事もあります。

 

大腿骨頭壊死

他の股関節疾患に比べると

急に発症します。

 

危険因子として、

アルコールやステロイドが挙げられます。

 

中には、

原因不明のものもあり、

その場合、特発性大腿骨頭壊死症と言われます。

 

治療は、

予後が良い場合は保存療法。

体重を乗せないための生活指導など。

 

大腿骨頭がつぶれてしまう可能性がある場合は、

手術を選択される可能性があります。

最近話題になっている股関節疾患

FAI(股関節インピンジメント症候群)

 

この疾患は、

股関節を捻ったり曲げた時に

大腿骨頭と臼蓋(寛骨臼)が衝突することにより、

股関節に痛みが生じる疾患です。

 

診断は、

一般的な病院でのレントゲンやMRIでは

見つかりにくいことが多いようです。

 

痛みが出た段階で

関節の衝突(インピンジメント)があり、

 

その後、関節唇(関節のクッション材の様なもの)損傷や

骨棘が形成され、

発見されやすくなります。

 

治療は、

関節内注射や薬物療法が第一に選択され、

状態によっては手術の適応になります。

 

股関節痛の治療

今回診させて頂いた橋本さんですが、

レントゲン、MRI検査を受けても原因不明と

言われ、薬での治療しかこれまで受けられていませんでした。

 

考えられる疾患は、

最後に上げた「FAI(股関節インピンジメント症候群)」です。

 

普段の生活では痛みを生じないですが、

あぐらなど股関節を捻じったときにのみ痛みが

あるからです。

 

 

そして、痛みを出していた原因は、

「大腰筋の短縮」と

「殿筋の過緊張」にありました。

 

二つの原因を取り除くことによって、

2ヶ月半、16回の施術で

痛みのない状態にすることが出来ました。

 

では、先に

橋本さんからいただいた患者さんの声をご覧ください。

患者さんの感想

Q1,どのような症状でお困りでしたか?

またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?

 

股関節痛。原因不明の為痛み止薬のみ

 

Q2,鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?

またその心配はどうやって解消しましたか?

 

鍼灸の経験がなかったのでそのことが心配

 

Q3,当院の施術を受けたときの印象・感想を教えてください。

 

これで直るの?

 

Q4,症状が改善した現在の想いをメッセージ下さい。担当が最高に喜びます!

 

西洋医学だけでは解決できない事を

身をもって分かりました。

~考察~

治療の項目でお伝えした

「大腰筋の短縮」と「殿筋の過緊張」ですが、

 

これら二つの筋肉は、

股関節の前後に位置しています。

 

そのため、両方が緊張すると

壁になってしまい、股関節の大腿骨頭と臼蓋(寛骨臼)が

ぶつかりやすい状態になります。

 

この状態が続き、痛みが出るまでに発展していったと考えられます。

(大腰筋の位置は下図を参照ください。)

最後に

もし、

あなたが

股関節の痛みを患っていて

 

「原因が分からないと言われても

痛みを何とかしたい!(何とかする方法はないの!)」

 

「今まで受けた治療で一切効果を感じない!」

 

など、

思われていることだと思います。

 

でも、橋本さんの様に

本当の原因を見つけ出せば、

改善して行く可能性は十分にあります。

 

 

少しでもこの記事で希望を持っていただけたら幸いです。

 

あなたとのご縁心よりお待ちしております。

 

 

 

感謝。

Topmember 吉田頌平

現在、「なかたに鍼灸整骨院」(奈良市)勤務

ブログやyoutubeにて健康情報など発信中です。

一度覗いてみてくださいね^ ^

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