症状改善報告
有痛性外脛骨はストレッチ・タオルギャザー中止!痛みを10回で治す特殊な治療法
- 有痛性外脛骨炎
症例報告
Top Member丸山
「患者」
男子、11歳、小学校6年生
「症状」
有痛性外脛骨
「来院日」
平成30年、3月上旬
「来院経緯」
患者はサッカーのクラブチームに所属。
発症は2ヶ月前。
サッカーの練習中、インサイドキックでボールを蹴った瞬間に、右足の土踏まずに激痛が走る。
走るたび土踏まず周辺にズキズキとした痛みがあったので、患者は練習を中断。
数分安静にしていると、その痛みは消失し、その後は通常通り練習を続けることが出来た。
翌週のサッカーで、右足のインサイドキックで再び土踏まずに痛みが走る。
患者は痛みに耐えながらも練習を続け、左足ばかりを使いボール運びをした。
しかし練習を続けていると、次は左足の土踏まず周辺にも痛みが現れるようになった。
練習後は足を引きずって歩き、コーチや友人に心配される程であった。
その様子を見た両親は、その日のうちに患者を病院に連れていく。
整形外科を受診し、レントゲンを撮影。
医師からは「特に異常なし」との所見で、湿布と痛み止めを処方された。
1週間湿布を患部に貼り、痛み止めを服用したことで歩行時の痛みは消失。
翌週のサッカー練習中、痛みは出ないと思われたが、再び両足の土踏まずに同じ痛みが現れた。
先週同様、練習後は足を引きずって歩き、地面に足が着く度に激痛に襲われた。
その痛みは翌日の朝まで続く。
患者の両親はセカンドオピニオンを決め、別の病院を受診。
医師からは『有痛性外脛骨』と診断を受け、「手術の必要はないが、今は様子を見るしかない。」との所見であった。
湿布を処方され、ストレッチ(タオルギャザー)とマッサージを指導された。
発症から1ヶ月、湿布とタオルギャザー、マッサージを毎日行っていたが、症状は改善するどころか悪化していく。
今まではサッカーの練習後だけに痛みが出ていたが、最近では体育の授業中にも有痛性外脛骨の痛みが出るようになった。
日によっては、歩いている時にも痛みが出ることがあり、そんな時は休憩を挟んで痛みを凌いだ。
病院で医師に相談したところ、リハビリを勧められた。
発症から2ヶ月、リハビリのために病院へ何度も通院し、自宅では毎日タオルギャザーを行っていた。
しかし症状は全く改善せず、悪化していく一方であった。
最近では少しの距離を歩くだけでも両足の有痛性外脛骨が痛むため、サッカーの練習は中止し、体育の授業も休んでいる。
患者は一向に治まらない痛みに不安を覚え、両親は「このままでは、歩けなくなるのではないか。」と危惧していた。
患者の両親はリハビリでの改善を諦め、他の治療法を検討。
web上で有痛性外脛骨の治療について探していたところ、当院のHPにたどり着く。
他県で通院時間もかかることから受診を躊躇するが、当院の有痛性外脛骨における治療実績を見て来院を決意。
「治療経過」
1診目
患者は待合室から施術室内までの短い距離を歩くだけでも、両足に痛みを訴えている。
短距離でも痛みを感じるため、最近は通学も困難な状況である。
触診と検査を行う。
写真矢印の箇所に、骨の隆起を認め、触診したところ強い圧痛も確認。
圧痛点の周囲に熱感と、皮膚の赤みが認められた。
歩行(+)
走行(+)
ジャンプ(+)
いずれの動作も骨の隆起部(写真矢印の箇所)に痛みを確認。
触診と検査から『有痛性外脛骨』と判断。
この判断をもとに治療を進めていく。
患者は体育の授業は数週間休んでおり、現在は通学にも支障が出ている。
触診と視診から重度の有痛性外脛骨であり、治療間隔は詰める必要がある。
この状態だと、5診目までは3日おきに治療する必要があることを両親に説明。
患者の要望は「サッカーの練習に早く復帰したい」とのことだが、まずは歩行時の痛みを取る事が優先であり、歩行時の痛みが取れるまでは、サッカーの練習は中止するように指導。
加えて、自宅で行っていたタオルギャザーを止めるようにも伝えた。
患者と両親の同意を得て、治療開始。
歩行時の痛みを最も早く解消したいことから、この時に痛みをペインスケール「10」と設定し、治療開始。
(ペインスケールとは痛みを10段階で表わした指標の事。10に近づくにつれ痛みが増す。患者に数字を示させる。)
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
股関節アライメント調整、足関節アライメント調整、舟状骨調整
治療後、ペインスケール「10」→「5」
歩行時の痛みが半分以下に減少。
歩行時の痛みが取れるまでは今まで通り、体育を見学するように指導。
次回は3日以内に来院するように指示し、1診目施術終了。
2診目
前回から2日後の来院。
患者から「痛みはまだあるけど、前に比べてすごく歩きやすくなった。」との報告。
ペインスケール「5」のまま維持。
有痛性外脛骨周囲の熱感はまだ確認されるが、初診時よりも熱感が緩和されているのが分かる。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
股関節アライメント調整、足関節アライメント調整、舟状骨調整、アキレス腱弛緩調整
治療後、ペインスケール「5」→「3」
歩行時のスピードが上がり、足の運びがスムーズになる。
次回も3日以内に来院するように指示し、治療終了。
3診目
前回から2日後の来院。
患者から「学校までの通学距離を休憩しないで、歩くことが出来た。今は痛みより違和感があるくらいである。」との報告。
ペインスケール「3」のまま維持。
今までは通学で痛みが出ると休憩して歩いていたようだが、この2日間は全く休憩せずに歩くことができたようだ。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
股関節アライメント調整、足関節アライメント調整、舟状骨調整、アキレス腱弛緩調整
治療後、ペインスケール「3」→「0」
歩行時の痛みは消失。
施術室内でジャンプをしてもらったところ、有痛性外脛骨に違和感があるとのこと。
走行では軽い痛みがあると訴えた。
次回も3日以内に来院するように指示し、治療終了。
4診目
前回から3日後の来院。
患者から「歩くことは全く痛くない。休み時間に軽く走ったが、あまり痛みは感じなかった。しかし走った後はズキズキと軽く痛みがあった。」との報告。
ペインスケール「0」のまま維持。
ジャンプでの痛みなし。
施術室内で再現できる動作時痛は走行とスキップである。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
股関節アライメント調整、足関節アライメント調整、舟状骨調整、殿筋弛緩調整
治療後、スキップでの痛み消失。
走行ではまだ痛みを認め、両足の有痛性外脛骨に圧痛も確認された。
患者には体育で運動する許可を与え、次回からは1週間後に来院するように伝えた。
5診目
来院から2週間が経過。
前回から1週間後の来院。
患者から「体育の授業に参加した。本気で走ると両足に痛みはあったが、運動後にはその痛みは消えていた。」との報告。
有痛性外脛骨の熱感は消失。
皮膚の赤みも確認出来ない。
施術室内で走ってもらうと、両足に痛みを訴えた。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
足関節アライメント調整、舟状骨調整、殿筋弛緩調整、体幹調整
治療後、施術室内で走ってもらうと左足の外脛骨に痛みは感じないとの訴え。
しかし、右足の痛みはまだあるとの事。
患者にサッカーの練習の許可を与え、次回の1週間後に来院するように伝えた。
8診目
患者から「サッカーの練習を毎週している。インサイドでボールを蹴る事はまだ怖くて出来ない。練習の後半になってくると痛みが少しあるが、我慢できるレベルである。」との報告。
日常生活や体育の授業で有痛性外脛骨に痛みは全く感じない。
サッカーの練習では前半に痛みはないが、後半になってくると痛みが出てくる。
この時に痛むのは右側ばかりで、左側は痛まないとの事。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
足関節アライメント調整、舟状骨調整、殿筋弛緩調整、腸腰筋バランス調整
治療後、外脛骨周囲の圧痛が消失。
施術室内で再現できる痛みがすべて消失した。
次回も1週間後に来院するように伝え、施術終了。
10診目
来院から2ヶ月が経過。
患者から「サッカーの練習で足に痛みは全く感じない。練習の後半でも問題なく走れるし、インサイドでボールを蹴っても痛みはない。」との報告。
患者は以前と同じように走ることが出来ており、インサイドキックも問題ないようだ。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
舟状骨調整、アキレス腱弛緩調整、殿筋弛緩調整
今回で有痛性外脛骨を完治とみなし、次回から1ヶ月に1回のメンテナンス期に移行する旨を伝え、治療終了。
「患者さんの口コミ・感想」
Q1、どんな症状をお持ちでしたか?
またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?
有痛性外脛骨
Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?
またその心配はどうやって解消しましたか?
なかったです。
Q3、当院の施術を受けたときの印象・感想を教えてください。
いたかったです。
(患者本人からの感想)
痛そうな時もありましたが、治ると信じて耐えていた姿を見て成長を感じました。
(患者のお母さまからの感想)
Q4、症状が改善した現在の想いをメッセージ下さい。担当が最高に喜びます!
先生のおかげで治ってよかったです。先生が美人でした。
(患者本人からの感想)
思いきり走ったり、サッカーが出来るようになれて本当に良かったです。
(患者のお母さまからの感想)
お名前:島谷瑛斗
ご住所:西宮市(兵庫県)
ご年齢:11歳
ご職業:小学校6年生
「担当からの考察」
今回の患者さんである島谷くんの場合、歩くこともままならない程の重度でした。
通学中でも有痛性外脛骨に痛みが走り、酷い時はお母さんに車で送ってもらう程でした。
体育の授業は2週間以上休み、大好きなサッカーも全然できない状況で、病院での治療や自宅でストレッチ(タオルギャザー)やマッサージをしても全く良くなりませんでした。
本当に藁にも縋る思いで当院に来られたのです。
島谷くんの有痛性外脛骨周囲の皮膚は明らかな赤みと熱感があり、炎症反応が強く出ていました。
私が今まで見てきた有痛性外脛骨の中でもトップ3に入るくらいの重症でした。
それでも丁寧に治療を行うことで、計10回・約2ヶ月で完治に至りました。
はじめはお母さんがすごく不安気で、島谷くんも笑顔が全くありませんでした。
痛みを感じずに歩けるようになってから、だんだんと笑顔を見せてくれるようになり、お母さんの表情も明るくなっていったのが印象的でした。
島谷くん、本当に良かったね♪これからはサッカーの練習を頑張ってね!(^^)!
それでは治療の考察に移ります。
私が島谷くんの症状が重症だと判断したのは、患部に熱感と皮膚の赤みがあり、それに伴い歩行時にも足を引きずる程の痛みがあったからです。
一般的に、有痛性外脛骨は患部に熱感がない場合が多いです。
でも、島谷くんには熱感が強く出ていました。
その理由として、病院で指導を受けたマッサージとタオルギャザーに問題があったからです。
島谷くんは患部とその周辺の筋肉を毎日揉み解し、タオルギャザーで足部の筋力増強を行っていました。
これが結果として、有痛性外脛骨の悪化につながっていました。
有痛性外脛骨は患部の揉み解しをしても治らないどころか、悪化してしまいます。
加えて、タオルギャザーは外脛骨周囲の筋肉を緊張させることに繋がるので、あまりお勧めはしません。
今までの患者さんの中には、有痛性外脛骨を自力で治すために「この骨の出っ張り(外脛骨)がなくなれば、痛みがとれるだろう。」と考え、外脛骨を拳で思いっきりドンドン叩いていた方もいらっしゃいました。
でもそれでは絶対に良くならないので、同じ事をしている方は今すぐに止めて下さいね!
話が反れましたが、
島谷くんには、タオルギャザーとマッサージは中止するように指示し、とりあえずは当院の治療に専念するように伝えました。
この2つを中止してからは、患部の熱感と皮膚の赤みが消失し、より早いスピードで治っていくようになります。
島谷くんは股関節の捻じれがあり、それも痛みを悪化させていた要因のひとつであったので、股関節のアライメントを整える調整も行いました。
後は患部の微調整を行い、痛みの根本を無くすことに努めました。
歩くことにも支障が出ていた状態でしたが、4回の治療で歩行時の痛みは消失し、あとの6回でサッカーの練習で思いっきり走ったり、ボールを蹴れる状況に戻す事が出来ました。
後は再発を防ぐために、自宅で出来る簡単なセルフケアを教え、治療終了となりました。
このように症状がたとえ重度であっても、痛みの原因さえ見極める事が出来れば、痛みは問題なく取ることが出来ます。
私はそれをとても得意としているので、どこに行っても良くならないのであれば、私を頼って来て欲しいと思います。
最後に、
何か所の治療院を回っても良くならないのであれば、一度当院に来てみて下さい。
私は「一人でも多くの人を治してあげたい」という強い想いを持って、日々治療励んでいる事を知っていて欲しいです。