症状改善報告
腰椎ヘルニアが9回の治療で完治するために一番重要な治療とは?
- 腰椎ヘルニア
症例報告
Top Member丸山
「患者」
40代、女性
「来院日」
平成29年 7月下旬
「症状」
腰椎椎間板ヘルニア
「来院経緯」
発症は1ヶ月前、患者は車の運転中に腰にムズムズとした違和感を覚える。
はじめの15分は違和感だけであったのが、30分以上座っていると腰に重ダルさを感じるようになった。
その日を境に、長時間の車の運転の後は腰痛が現れるようになった。
患者は以前から慢性的な腰痛を抱えていたため、今回もいつもの事だろうと思い病院には行かず様子を見ることにした。
発症から1週間後の朝、ベッドから起き上がるときに腰にズキッとした痛みが走る。
その腰の痛みと同時に右足の太ももから足先にかけてビリッと電気が走った。
朝の支度中も腰が痛く、以前使っていた腰痛ベルトを腰に巻いて出社。
通勤の車運転の際、右足全体に強いしびれが現れてきて休憩を挟まないと長時間の運転は困難であった。
腰痛と下肢のしびれは座位の時に強く出たが、幸いにも患者の仕事は立ち仕事が大半なため、業務中に強い症状が出ることはなく仕事に支障をきたすことはなかった。
しかし日常生活では座ったり、立ったりすることで腰痛が再発し、酷い時は強いしびれのため右足が動きづらくなることが多々あった。
患者ははじめ今回の症状は『ぎっくり腰』だと判断し、数日我慢すれば治まるだろうと考えていたが、日に日に症状は酷くなり疼痛の度合いは増すばかりであった。
発症から1か月後、立位の姿勢でも症状が現れるようになり仕事に支障をきたすようになる。
患者はこのままでは仕事出来なくなると判断し、以前に違う疾患で通っていた当院に再来院する。
「治療経過」
1診目
現在、患者は腰痛と下肢のしびれを強く訴えている。
腰痛は前屈時に特に現れ、立ったり座ったりする体制移動の時にも現れる。
下肢のしびれは15分程座っていると太ももの裏から踵にかけてビリビリとしびれが出てくる。
しびれに加えて腰痛も現れてくるので、長時間の座位は避けているとのこと。
通勤の車中は15分毎に休憩を挟んで腰痛を悪化させないようにしているという。
患者の腰を触診。
第4・5両腰椎付近に圧痛を確認。
体幹前屈時に強い疼痛を生じる。
SLRテスト陽性、30°の角度で右下腿にしびれあり。
問診と検査法から『腰椎椎間板ヘルニア』と判断。
この判断をもとに治療を進めていく。
体幹前屈時に痛みが一番強く現れていたので、この時の痛みをペインスケール「10」と設定し、治療開始。
(ペインスケールとは痛みを10段階で表わした指標のこと。10に近づくにつれ痛みが増す。患者に数字を示させる。)
治療:
曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
女性ホルモン調整、内臓(胃)調整、腸腰筋弛緩調整
大殿筋・中殿筋弛緩調整、骨盤アライメント調整
治療後、ペインスケール「10」→「5」
SLRテスト50°で陽性
治療後に大きな改善が見られたが、疼痛はまだ見られる。
患者には5日以内に来院するように伝え、1診目施術終了。
2診目
前回の治療から5日後の来院
患者から「腰の調子良い。痛みはまだあるものの、以前程ではない。下肢のしびれはまだある。」との報告。
ペインスケールは「6」
SLRテストは50°で陽性。
運転時の姿勢で下肢にしびれが出るものの、休憩の間隔が少し伸びたとのこと。
治療;
曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
女性ホルモン調整、内臓(胃)調整、腸腰筋弛緩調整
大殿筋・中殿筋弛緩調整、骨盤アライメント調整
治療後、ペインスケール「6」→「4」
SLRテスト50°で陽性
患者には次回も5日以内に来院するように指示し、2診目施術終了。
3診目
前回から5日後の来院。
患者から「腰の痛みはかなりマシである。30分くらい座っていると腰と下肢のしびれが出てくる」との報告。
ペインスケール「2」
立ったり座ったりを繰り返していると腰痛が悪化するとのこと。
以前まで通勤の車の運転の際、下肢のしびれのため15分に1回は休憩を挟まないといけなかったのが、30分間休憩なしでも大丈夫だったとの報告。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
背部兪穴にお灸し、内臓調整
女性ホルモン調整、腸腰筋弛緩調整、骨盤アライメント調整
治療後、ペインスケール「1」
患者には下肢のしびれがどのようた時に一番現れるかを観察してもらい、次回来院時に報告してほしいと伝えた。
3診目施術終了。
5診目
患者から「腰の痛みはほとんど感じられない。下肢のしびれはまだある。」との報告。
患者の腰を触診。
1診目に見られた第4・5両腰椎付近に確認できた圧痛は消失。
ペインスケール「0」
前屈時の痛みは完全に消失。
1時間以上の座位で腰にムズムズした違和感が出てくるとのこと。
SLRテスト60°で陽性
太ももから膝にかけてのしびれはほとんど消失したものの、膝下から踵にかけてのしびれはまだ強く出ているもよう。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
背部兪穴にお灸し、内臓調整
女性ホルモン調整、腸腰筋弛緩調整、骨盤アライメント調整、環跳刺鍼
治療後、SLRテスト70°で陽性。右下腿外側にしびれあり。
5診目施術終了。
7診目
患者から「腰の痛みはなし。仕事で動き回っていると下腿にしびれを感じる。1時間以上座っていると同じく下腿にしびれが出てくるが、以前程強いしびれではなく、ムズムするような違和感程度である」との報告。
ペインスケールは「0」のまま維持。
立ったり座ったりを繰り返しても腰痛は再発しないとのこと。
SLRテスト70°で軽度にしびれを生じる。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
背部兪穴にお灸し、内臓調整
女性ホルモン調整、腸腰筋弛緩調整、大殿筋・中殿筋弛緩調整、環跳刺鍼
治療後、SLRテスト陰性。
施術室内で再現できる痛みはすべて消失。
患者には日常生活でどのような場面で痛みが現れるかを観察するように指示し、7診目施術終了。
9診目
発症から2か月後。
患者から「腰の痛みはなし、昨日は仕事で4時間ほど座っていたが、しびれは全く現れなかった。」
ペインスケールは「0」のまま維持。SLRテスト陰性。
治療:
曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼し、身体全体のエネルギー調整
背部兪穴にお灸し、内臓調整
女性ホルモン調整、腸腰筋弛緩調整、環跳刺鍼
患者には次回から1か月に1回のメンテナンス期に移行する旨を伝え、9診目施術終了。
「患者さんの口コミ・感想」
Q1、どんな症状をお持ちでしたか?
腰の痛み、ギックリ腰と思っていたが、ヘルニアと診断され確かにそのような症状が出ていた
Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?
また心配はどうやって解消しましたか?
以前にも通った事があったので(すぐに良くなったので)絶対治ると思って来ました。心配というより治して頂けるという安心感の方があった。
Q3、当院の施術を受けた時の印象・感想などを教えて下さい。
症状に合わせて的確にやって頂けた。痛い施術も時々あったが、自分の身体が良くなっていく事が分かったのでがまんできた。
Q4、あなたと同じ様な症状をもった方へなにか勇気が出るメッセージがあればお願いします。
他の症状の方も含め、本当に症状が回復するので、まずは相談される事をお勧めします。
また身近な方にも勧めていきたいと思います。
お名前:H・H
「担当からの考察」
今回の患者さんであるH・Hさんの場合、下肢のしびれのため15分程しか座っていられない状態でした。
H・Hさんの症状は腰椎椎間板ヘルニアだったのですが、自身でぎっくり腰と思い「そのうち治まるだろう」と様子を見るという自己判断をしてしまい、その結果ヘルニアの症状がかなり進行した状態で来院されました。
下肢のしびれは強く、腰痛もかなり酷い状態でした。
H・Hさんの症状は腰椎ヘルニアの可能性がかなり高い事を伝えると、驚いていた半面、納得されていた様子でした。
ぎっくり腰の経験は今までに何度かあったようですが、下肢のしびれの経験はなく、2週間以上も治らないなんて事は1度もなかったからです。
H・Hさんははじめ、座位の姿勢で症状が強く現れており、待合い室で座って待っているのも苦痛そうでした。
しかし、H・Hさんは治療回数が9回という極端に少ない回数で完治に至りました。
H・Hさんの場合、なぜこんなに早く腰椎ヘルニアが完治に至ったかというと、以前から当院に通院しておりその結果、身体が治りやすい土台が作られていたからにあります。
治りやすい土台とは何かと言うと、内臓疲労がほとんどない状態という事です。
内臓疲労を起こしていると自己免疫力が落ちている状態なので、いくら当院で治療をしても、また悪い状態に戻ってしまう事が多いのです。
なので、初診で来られた方にはまず内臓調整をして身体を治りやすい状態にするのですが、H・Hさんの場合なその段階を省く事が出来たので治療回数が多くかからなかったのです。
後は女性ホルモンの調整を毎回行う事でもっと身体が治りやすい状態を作り、骨盤の調整や環跳の刺鍼を行うことで症状が改善していきました。
仕事中も痛みで支障が出ていたようでしたが、現在はそのような事は一切なくなり以前のように働けているとの事でした。
私も本当に良かったと思います^^
最後に、
どこに行ってもよくならない人こそ何とかしたい!という強い想いを持って日々治療にあたっていることをみなさんに知っておいていただきたいです。