疾患別症状改善報告

REPORT

症状改善報告

ヒアルロン酸注射でも治らず手術しかないと言われた変形性膝関節症が3ヶ月で完治した話

  • 変形性膝関節症

症例報告

Top Member丸山

「患者」

女性、56歳

「来院日」

平成29年 4月上旬

「症状」

変形性膝関節症

「来院経緯」

症状の発端は約1年前。

患者は自宅の階段で転倒し、左ひざを強打。

かなり強く強打したため、膝は腫脹し疼痛も強く出た。

患者は約2週間自宅で安静にし、アイシングや湿布などで患部をケアすることに努めた。

 

その後、膝の疼痛は消失。腫脹は引いたものの、歩行時にひざ前面に引っ掛かりを感じるようになる。

特に痛みは感じられなかったので違和感を感じつつも病院には行かず、様子を見ることにした。

 

2か月後、

患者は趣味で週に2、3回行っている乗馬中に、左膝に違和感を覚える。

膝が抜けるような、力が入らないような、何とも言えない感覚に襲われた。

すぐに乗馬を中止し、湿布で患部を冷やし、その日は自宅で安静に過した。

 

翌日から、左足全体が重く感じられ、歩き続けていると膝に強い痛みが現れた。

患者はその痛みを1週間我慢をしたが、膝の痛みが治まる気配はなく、それどころか症状は悪化していった。

特に膝の内側が痛く、長時間の歩行は困難をきたした。

 

整形外科を受診。

医師から「変形性膝関節症」と診断。

「軽度ではあるが、ひざに水もたまっている」とのこと。

治療としては、膝にヒアルロン酸注射をすることを勧められた。

 

ヒアルロン酸注射を週に1回のペースで打ち、これを8週間続ける。

この治療により、膝の痛みは少し緩和。

 

患者は再び、乗馬を開始。

しかし乗馬の後に、足全体の重ダルさと膝の内側の痛みが再発。

 

前回と違う整形外科を受診。

違う医師からも「変形性膝関節症」と診断され、その病院では膝の手術を受けるように勧められた。

患者は手術の承諾はせず、ヒアルロン酸注射を打ち続けることで痛みの悪化を防ぐことにした。

 

発症から約1年、

患者は月に1回のペースでヒアルロン酸注射を打っている状況であるが、症状は以前よりも格段に悪化していた。

寝ている時でさえ、足全体が重く感じられ、スムーズに膝を曲げ伸ばし出来なくなった。

長時間を歩くことが困難なので車移動が増えたが、座位で膝を曲げている状態が続くと痛みが現れるので、長時間の運転をすることは出来ない。

もちろん、趣味の乗馬をすることは全く出来ない状態である。

 

痛みのため日常生活がままならない状態が半年以上続き、これ以上痛みが悪化することを危惧した患者はweb上で変形性膝関節症の治療に優れている治療院を探した結果、当院のHPに辿りつく。

当院の口コミや治療実績などを見て、来院することを決意。

 

「治療経過」

1診目

現在、患者は膝の内側に常に痛みと重ダルさを感じている状態である。

この痛みとダルさは日によって多少程度が変化するが、痛みが全く出てない時間はないとのこと。

 

医師より「変形性膝関節症」と診断をうけ、手術を勧められたそうであるが、視診した結果、私も患者が「変形性膝関節症」というのは同意見である。

しかし、私の見立てではかなり初期の変形性膝関節症であり、この状況で手術が必要とは考えられない。

 

何より、患者が訴えている疼痛の度合いと、患者の変形性膝関節症の度合いが比例していない。

この膝の痛みを強めている原因は他にあると考えられる。

 

患者の膝の触診。

右ひざに比べ、患部の左ひざの内側に強い熱感が確認できた。

次に圧痛を確認。

左ひざの鵞足部分に強い圧痛を訴えた(下写真参考)

検査と圧痛点から、患者は「変形性膝関節症に伴う鵞足炎」と判断。

この判断をもとに治療を進めて行く。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

腸骨筋調整、股関節アライメント調整、下腿内旋変位調整

 

患者のひざは熱感が強く、まずはこの炎症がなくすことが重要である。

患者には、この炎症を治めるための特殊な膝の固定術を指導し、一日4時間はこの固定法をするように伝えた。

 

患者は1年間にも及び膝関節症の症状が続いていおり、まずは熱感や悪い歩き方の癖をとるために週に2回は来院するように伝え、施術終了。

2診目

前回から2日後の来院。

患者から「痛みがすこし和らぎ、スムーズに歩けるようになった」との報告。

熱感はまだ確認できるが、圧痛の程度は緩和。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼

腸骨筋調整、股関節アライメント調整、下腿内旋変位調整

4診目

患者から「安静時での痛みがなくなった。歩ける距離も長くなってきたが、歩き過ぎると、痛みはぶり返す。」との報告。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

腸骨筋調整、内転筋調整、下腿内旋変位調整、殿筋指圧

 

治療後、圧痛箇所を確認したところ、初回に比べ範囲が狭くなっていることが確認できた(下写真参考)

6診目

初診から3週間が経過。

患者から「日常生活で痛みを感じることはほとんどない。ふいの動作で、たまにズキッとする痛みが走る時がある」

 

膝を触診した結果、熱感は全く確認できなかった。
圧痛の範囲は前回と変わらない。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

腸骨筋調整、アキレス腱調整、下腿内旋変位調整、腸脛靭帯指圧

 

熱感がすべて消失したので、毎日するように指導していた固定法はもうしなくてもよいことを伝えた。

患者から趣味の乗馬を再開したいとの希望があり、それを許可した。

9診目

患者から「乗馬後は足に痛みと重ダルさが出る。日常では歩行のスピードが上がり、小走りも出来るようになった」との報告

 

施術室内で歩行姿勢を確認したが、健常者とのそれと変わらない。

歩くスピードもかなり上がったのが分かる。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

足関節アライメント調整、腓骨アライメント調整、アキレス腱調整、腸脛靭帯指圧

11診目

初診日から2ヶ月経過。

患者から「最近は痛みを忘れて生活している時間が多くなった。乗馬後のひざ痛みはなくなったが、重ダルさを感じる。2日間くらいはそれを引きずっている」との報告

 

この時点で、患者の膝に見られた圧痛はすべて消失。

施術室内で再現できる痛みは消失した。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、足三里に置鍼

足関節アライメント調整、アキレス腱調整、骨盤調整、内転筋調整

 

施術室内で痛みの再現が出来ないので、患者には日常でどのように痛むかを確認してもらい、次回来た時に教えて欲しいと伝えた。

 

次回からは2週間に1回のぺースで来院するように指示。

14診目

患者から「長時間の座位が問題なくできるので、長時間の運転が可能になった。加えて、長時間の歩行でも痛みは現れなくなった。乗馬後に重ダルさを感じるが、翌日には治まっている」との報告

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

足関節アライメント調整、骨盤調整、股関節調整、内転筋調整

16診目

初診日から3カ月経過。

患者から「痛みは全く出ていない。」

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼

足関節アライメント調整、アキレス腱調整、腸脛靭帯指圧

 

次回からはメンテナンス期に移行する旨を伝え、1ヶ月後に来院するように伝えた。

「患者さんの口コミ・感想」

Q1、どんな症状をお持ちでしたか?

左膝に痛みがあった

Q2、鍼灸治療など、当院来院にあたって心配はなかったですか?また心配はどうやって解消しましたか?

自分の症状が鍼灸院での治療があっているのか当初は思った。

初回の治療で痛みがやわらいでいくのを感じ、自らの症状の経緯と先生の説明に合点がいき、解消した。

Q3、当院の施術を受けたときの印象・感想などを教えて下さい。

一回、一回の施術で効果が表われ、体の変化を感じとれた。

Q4、あなたと同じ様な症状をもった方へ何か勇気が出るメッセージがあればお願いします。

どこの病院に行っても膝の痛みは変形性膝関節症と診断され、ヒアルロン酸の治療という一連の流れで終わっていました。当初ヒアルロン酸を打ったときは少し痛みは緩和されましたが、スポーツを繰り返した段階で痛みは再発という状況でした。するとお決まりに手術というお話もでてきました。私自信の痛みの原因、経緯が医師との会話でかみ合わず、ことらの鍼灸院へ来院したのですが、今までと違った診断をしていただき、こちらの治療方針で手術することなく、ほぼ以前と同じ生活ができるようになりました。おなじ様な症状をもった方は、ぜひ一度、こちらの先生方にご相談してみて下さい。きっと解決法が見つかりますよ!

お名前:H・Y

ご住所:奈良市

ご年齢:56歳

ご職業:会社役員

「担当からの考察」

今回の患者さんであるH・Yさんは、2カ所の病院で「変形性膝関節症」と診断され、手術を勧められている状態で、特に疼痛は酷く痛みが常にあり、日常生活がままならない状況でした。

 

初診時、H・Yさんはとても不安そうでしたが、1回目の施術後に症状の改善がみられたので、一転して当院の治療にとても期待されたご様子でした。

 

病院で診断されたように、私もH・Yさんの膝は変形性膝関節症であるということは同意見でした。

しかしその変形は軽度であり、H・Yさんが訴えている疼痛の度合いと、変形の度合いは全く比例しておらず、疼痛の原因は他にあると考えました。

 

圧痛と熱感が鵞足部分に確認でき、「変形性膝関節症に伴う鵞足炎」と判断しました。

 

はじめの1カ月は鵞足炎の調整だけを丁寧に行った結果、日常生活に支障をきたさない程に改善しました。

 

この1カ月間は鵞足炎の調整しか行っておらず、これで改善がみられたことから

私の見立て通りだったことが分かります。

 

後の2カ月は足関節のアライメント調整や足全体の捻じれをとることで、趣味の乗馬をしても悪化することはなく、遂には以前と同じ生活に戻ることが可能となったのです。

 

H・Yさんのような膝関節炎に限らず、他の疾患でも手術を勧められることはよくあります。

私が最近よく思うことは「たいていの運動器疾患の場合、手術をしなくても治る」ということです。

もちろん手術が必要な場合もあります。

私たちも本当に手術しかないと判断した場合は、手術を勧めますが、そのような方はほんの一握りです。

 

当院にもいろんな病院に行って手術しかないと言われた方がよく来院されますが、その方たちのほとんどは手術をしなくても、当院の治療で治ります。

統計的に、8割以上の方は手術の必要がありません。

 

正直な事を言うと、私は患者さんに手術を勧めた事は一度もなく、H・Yさんしかり、みなさんをこの手で治してきました。

 

もし、手術しかないと言われた状況であっても、当院では何とかなる場合の方が多いです。

一度お試しでもいいので、当院に来てみて下さい。

 

最後に、

どこに行っても治らない人こそ何とかしてあげたい!という気持ちを持って日々の治療にあたっていることをみなさんに知っておいてほしいです。

 

治療担当 丸山

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